MidnightInvincibleChildren

あれもこれも面倒くさい/『「狂い」の構造~人はいかにして狂っていくのか?~』

 

 

僕は本当にTwitterが大好きなので、眠れない夜なんかはバズったTweetにぶら下がる異常なテンションのアカウントを片っ端からブロックすることで充足感を得ている。一方で、ギョッとするような事象にぶつかることも多々ある。はっきりと違和感を覚える言動ややりとりだって、当然のように、結構な確率で揺蕩っているものだ。

 

僕だって自分の部屋の中で全裸のままウロウロすることがあるが、仮に部屋が人通りの多い道路に面した1階で、かつ窓も開けっ放しの状態だったらさすがに躊躇う。でもそれがまったく気にならない人もいる。他者という存在の得体のしれない側面に触れたときひとは緊張するが、時に僕はその緊張を恐怖に近いものとして受け取っているのかもしれない。

 

四年前に読んで大変感銘を受けた本『「狂い」の構造~人はいかにして狂っていくのか?~』を再読した。実家に帰った際にまとめて持ってきた本の中に含まれていたのだ。この本は小説家の平山夢明氏と精神科医春日武彦氏が対談形式で語る「狂気」についてのあれこれが収められている。ほとんど雑談といった雰囲気なので、半ば乱暴とも思える勢いの良さで進んでいくところもあるのだけど、ふとした瞬間に瞬間最大風速を喰らう箇所が飛び出してくるので退屈しない。むしろ面白いがゆえに心が忙しなくなる、そんな本だ。

 

 

この本は基本的に、「面倒くさい」という感情は「狂気の孵卵器=おかあさん」という視点で貫かれている。目の前に危険が迫っていても「面倒くさい」という感情を優先してしまい解決策をとらない人は、どういうわけか結構な割合で存在する。被害を受けることと解決策をとることでは、明らかに後者のほうがまだ楽なはずなのに、優先順位があべこべになっているのだ。そのいびつな状態はさらなる悪い状態を招きかねない。ここで出てくる平山氏の知人の例が興味深い。

 

平山 知り合いで、レンタルビデオを10ヶ月返さなかったヤツがいるんだけど、延滞料で16万円ぐらい取られたんです。不思議なのは完全に忘れていたわけじゃなくて、彼はいつも「返さなくちゃ!」と青いビニールケースを見る度に思ってるんです。そこでテープがすべてあれば返しに行くんだけど、残念なことに6本借りたうちの1、2本だけちょっとどこかに紛れてわからなくなってしまった。だから気持ちとしては、「返さなくちゃ」と焦るんだけど、まずは探すところから始めないといけないわけで、そうなるともう、やっぱり面倒くさいから……。

 

 確かに常識的な対応とは程遠い話ではあるが、ちょっとだけ耳が痛くもある。というのも、ここ最近ネットなどでよく目にする「タスクの先送り」が当てはまる例にも思えるからだ。それこそ僕自身も陥ってしまいがちなことなのだけど、ここで大切になってくるのはバランス感覚だと平山氏は続ける。

 

平山 バランス感覚というのは個人個人では成り立たない。個ではないですよ。例えば、黒いか白いかというのは、黒があったり白があったりするからわかるのであって、黒しかない世界だと「俺って黒すぎる」みたいな考えはまったく成立しない。で、逆に「いや、おまえは白いよ」と言われるかもしれないわけで。

 結局、比較対象である他者とのつながりみたいなものを意識に刷り込んでいないとバランスが成り立たない。心の天秤がない状態になってしまう。

 

レンタルビデオ延滞を例に考えたとき、天秤の片方に「面倒くさい」、もう片方に「延滞料金のことやお店にかかる迷惑」を置く。本来であれば、どちらかに傾くことはあれ「面倒くさい」側に振り切ってしまう前にバランスをとろうと重い腰を上げたりするものだ。しかし、それでも動かない人がいたら?もはやその天秤すら持たない状態の人間がいたら?

 

平山氏は人間のそのような状態を「バルンガ病」と呼んでいる。

 

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バルンガとは『ウルトラQ』に登場する風船怪獣のこと。自我やプライドといった個の部分が不健康に肥大化している状態のことを、バルンガに例えてそう言っているっぽい。

 

春日 謙虚さは「ゆとり」がないと生じないもんね。狂った人はそれなりに理屈はあるんだけれど、それでもう頭のなかがいっぱい。あの目一杯さが周りを圧倒するよね。

 

 

 

とまあこんな感じで、面白おかしく狂気について語らう中で、核心に触れるような発言もテンポよく飛び出すので興味が途切れない。平山氏や春日氏の潤沢な引き出しから飛び出す様々な事例もインパクト大だし、作家ならではのユーモラスな喩え話が絶妙にテーマを補足してくれて気持ちもいい。

 

中でも僕が好きなのは、「第二章 バルンガ病の人々」で出てきた“言葉”についての話だ。春日氏は「理不尽な行動を取るときの理由」についてこう述べている。

 

春日 単純に言葉に取り憑かれることがあるんじゃないかと思うわけ。万引きなんかでも、たまたまさ、「万引き」という言葉なのか、あるいは「もったいない」という言葉なんだか知らないけどね、なんかそういう言葉だけがもう、キャッチフレーズみたいになって、それで実際にやっちゃうとか(中略)なんかそういうことってあるんじゃないかという気がするのね。

 

平山 「言霊」ですよね。結局、何かの言葉によって、非常に雑に、ランダムにばらけていたものが、キュッと締まるわけじゃない。

 

自分の行為を正当化するキャッチフレーズを見つけると、人はその言葉に縛られて行動しているように見える。結局はここでも「絶えず考えること」を放棄した「面倒くさい」が顔を覗かせる。このように人を捕らえる言葉の中でも、とりわけ強力なものがあるという。それは「やっぱし」だ。

 

春日 妙な具合に調子が上がってくるとさ、すべてが「やっぱし」っていう言葉に駆動されていくわけ。あらゆることが「やっぱし」で、例えば電車乗り遅れても、「やっぱし」でさ。そうすると世界はドミノ倒しみたいに……。

平山 しかも、「やっぱし」だから、「こうなることは俺は予測はしていたんだ」って?

春日 そうそう。

平山 諦観がありますよね、「やっぱし」には。

春日 何やっても「やっぱし」になっちゃうから、ひでえことになる。

平山 ほんと、ほんと。

春日 だからその「やっぱし」ってのは、俺、なんかグッとくるものがあったね。 

平山 「やっぱし」っていうのも、要するに思考停止させてるんでしょう?

春日 うん。思考停止はさせつつも、何かものすごい吸引力がある言葉じゃない?

平山 ちょっと自分たちも使いそうだよね。

春日 でしょう? 車で人を轢き殺して、「やっぱし」とか言いそうじゃない?

平山 「俺、やるような気がしてたんだよ」みたいなね。だから俺のせいじゃねえよって。これは誰かにさせられたか、何か大いなる秩序にハメられた結果であるんだ。

 

この会話を読んで背筋を凍らせるのは僕だけではないはずだ。

 

 

この他にも本書には興味深く、愉快でエグい話がたくさん詰まっている。ざっと振り返ってみても

 

  • 人殺しの見る世界は画素数が少ない説
  • 選挙に出る=躁病
  • もったいないは人を狂わす
  • ケツ穴に高射砲の弾を入れた男
  • アウトレイジ』の処刑シーンのモデルとなった自殺
  • 新幹線に轢かれると人は粉になる
  • 殺人鬼には嗅覚の鈍い人間が多いのか

 

などなど枚挙にいとまがない。

さらには先月Netflixで配信されたデヴィッド・フィンチャー製作のドラマ『マインドハンター』にも登場する殺人鬼エド・ケンパーを始めとする世紀の人殺したちにまで話は広がる。出版されたのが2008年といまから約10年も前ということもあり、発達障害などに関する言及の範囲がやや狭く感じるところもある。それでも得体のしれない、雑な空気の蔓延をひしひしと感じる今日このごろ、「狂気」理解の第一歩として本書を読んでみるのもいいかもしれない。

 

個人的には、「夜の公園で見た亀の甲羅と謎の女」の話が、ホラー作家平山夢明氏の本領発揮といった趣の話で最高でした。

 

 

 

 

 

 

自宅鑑賞映画(2017年10月編)

 

 

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 

 

 

『マギー』(10/2)

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Netflixで鑑賞。こんな暗い話だったの!?と愕然としました。義母の扱いが、父性強調のためにぞんざいに感じられますね……

 

 

 

『恋人たち』(10/3)

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Netflixで鑑賞。劇場鑑賞以来だけど、三者三様が見せる届かない相手への独白と、その独白を拾おうとする視野の外にいた人たちの存在が熱く胸を締め付ける。

 

 

 

『ボーダーライン』(10/5)

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Netflixで鑑賞。相変わらずエミリー・ブラントの扱いが酷すぎるが、デルトロのモラルの向こう側に行ってしまったかのような闇のような目がたまらない。悪魔のような相手に悪魔のような制裁を下す、そんな私怨すらも巨大なパワーに管理されてるという徒労感。あとなんだかんだヴィルヌーヴは外連味の人で、そこが好き。

 

 

エクスペンダブルズ3/ワールド・ミッション』 (10/10)

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Netflixで鑑賞。 劇場で2回観た際は血が出ない、アクションのカット割りが見づらいなどで不満でしたが、改めてみると後半のドンパチも大まかなアクションの流れがちゃんと連ねられていて、グンと好きになりました。良い!

 

 

『ヒーロー・ネバー・ダイ』(10/14)

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Netflixで鑑賞。最高。恥ずかしげもなくエモい。そこがとてつもなく良い。

 

 

 

グリーン・インフェルノ』(10/14)

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Netflixで鑑賞。丁寧だなと感じる点はわかるけど、好きではないといった感じ。イーライ・ロスの映画はちょっと苦手かもしれません。

 

 

 

アウトレイジ ビヨンド』(10/18)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。初見時は話の筋を見失っていましたが今回はちゃんと追えた!目をガン開きした桐谷健太と塩見三省、ジャージ姿の三浦友和が特に良い。

 

 

猿の惑星:新世紀 ライジング』(10/22)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。深夜のバルト9でウトウトしながら観て以来でしたが、いい。戦車の砲台視点で猿たちの突撃を見せる画が最高。

 

 

 

ザ・コンサルタント』(10/23)

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Netflixで鑑賞。今年の1月ぶり。2度目は敵側の挙動にも注意が向いてより楽しかった。

 

 

 

『ノック・ノック』(10/24)

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Netflixで鑑賞。ただでさえ気持ちが浮かないときに観てしまったためか、心から最低な気分に。1時間40分のピンとこない説教を受けたような徒労感。もうここは意地でも、不条理劇成立のためにキチガイ側に都合よくことが進む点を受け入れたくない。浮気男制裁だけならまだしも、喘息持ちのルイスの件はしょうもねえ戯言で片付けさせてはいけない。初期の黒澤映画なら犯人は死刑!掃除して帰れバカ。

 

 

 

『セキュリティ』(10/25)

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Netflixで鑑賞。深夜のモールで籠城戦。大好きなシチュエーションなぶん不安もあったけど思いの外気持ちのいい映画で大満足。バンデラス最高!

 

 

 

『キッズ・リベンジ』(10/28)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。なあなあに着地させないオチが好き。あとお姉ちゃんかわいい。

 

 

 

 『キアヌ』(10/29)

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Netflixで鑑賞。キアヌかわいい!コメディ映画だからこそ映える外連味溢れる銃撃戦メソッドが活きてた。メソッドマンも最高。アメリカ人はすぐ愛する対象でカレンダーを作る。

 

 

 

以上、13本!

 

 

 

 

 

架空の上司と戦おう!

  

 

「融通」だの「柔軟性」だのとご高説を垂れるくせに当のテメエは柔軟性のかけらもなく独自の『仕事論』を押し付けそんな自分を棚に上げるばかりか「センス」というワードの頻出する説教を決まってこちらの業務が立て込んでいるときに始める本来なら誰からも好かれていない現実を一番の「課題」として認識し解決に尽力すべき尊敬強制搾取型の餓鬼道に堕ちた生乾き臭い服しか着ないオッサンは、僕の歯茎に剃刀の刃が隠してある理由について熟考してろバカ!

 

 

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Where is my mind? Here!

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※今回の内容には映画『ノック・ノック』のネタバレが含まれております

 

 

 

心に不安の種があると映画や小説をうまく咀嚼できない、ということはこれまでにも何度も言ってきたのだけど、僕はもうここ数年ずっとそれだ。頭も感情も物語についていけないまま、一向に良くならない。それでも観たいし読みたい。なんなら自分でも考えたりしたい。なのにうまくいかない。注意も散漫でジッとしていられない。どうしようもない。

 

 

 

 

 

 

去る土曜にオフ会をした。サシ飲みだった。メインで使用しているTwitterアカウントを作ってかれこれ5年経つが、その方のことは初期からフォローしていたので、Twitter上での付き合いも5年ということになる。雨の赤羽で落ち合った僕らは、そのまま駅前の鳥貴族に入った。いい感じの店を開拓するのもアリだけど、なんかちょっと怖いからとの理由が一致したのだった。サシ飲みという状況に緊張しながらも、結局その夜は5時間も飲んだ。ダイエットを始めたての僕は久しぶりにビールを飲み、いい気分で帰宅。帰りの電車を間違えた。

 

 

つい先日『ノック・ノック』を観た。「家族思いのよきパパ」であるキアヌ・リーヴスが、ひとり過ごしていた雨の夜に突然現れた見知らぬ若い女二人といろいろあって3Pしてしまう。翌朝目が覚めると台所を散らかしながらはしゃぐ二人の女。彼女たちは帰る素振りを一向に見せず、彼の生活を蝕んでいく……という話だ。

 

 

サシ飲みしたその方は、Twitterで「怨念マン」と名乗っており、誰もが胸のうちに抱きつつもその表出を躊躇しがちな言葉を真摯に吐き出し続けている。その揺るぎなき一貫性。筋の通った方に違いないと思っていた。会って早々、怨念マンさんは鞄から袋を取り出した。「もうお持ちでしたら申し訳ないんですけど」と彼が差し出してくれたのは一冊のアメコミ。

え!!!

僕は愕然とした。それは『パニッシャー MAX:ビギニング』の邦訳本だったのだ。

  

 

アメコミヒーローの中でパニッシャーが一番好きな僕は、この邦訳本も必ず買おうと決意したまま、なにもせず漫然と日々を過ごしていたのだ。忘れたころに、まさかこのような形で手に入れられるとは思ってもみなかった。完璧なタイミング、完璧なチョイス。身震いした。自分はいまとんでもない男と対面している。鞄の中に財布とレシートとゴミしか入っていない自分が恥ずかしかった。

 

 

『ノック・ノック』を観終わった僕は、手元にあるメモを見返してみた。冒頭でも書いたように僕はここ数年物語に集中することが非常に難しい状態なのだけど、せめて映画から受けた着想をメモしようと、ノートとペンを傍らにおいて鑑賞している。趣味である創作活動にも役立てたいからだ。そのノートには「うるさい」「死ね」「はやく終われ」の文字が何重にも書き殴られていた。

 

 

怨念マンさんとは簡単な身の上話から映画、アメコミ、学生時代のちょっとエモい話などをした。エモい話というのは、その対象への隠しようのない憧憬が必須なのだけど、僕と怨念マンさんの「そうあってほしかった学生生活」と「振り返ってみれば意外と輝いて見えるあの一瞬」観が一致したのかもしれない。僕は人の学生生活の思い出話を聞いて胸をキュッとさせるミュータントなので、しみじみその時間に耳を潜めた。私服でニーハイを履く女はヴィランだし、友人の活躍はちゃんと嬉しいのである。

 

 

『ノック・ノック』を許せない。我が胸の裡にヒエッ、と思いつつも、僕はまだイライラしていて、口元を何度も手で拭った。うっすら髭が生えてきていた。ちょうどむしゃくしゃしていた時期だったことも影響しているのかもしれない。いや、そもそもちっとも趣味じゃない。よりにもよってなんでこんな気分にならなければならないんだ。

 

 

怨念マンさんは、僕がネットにあげている自作小説を褒めてくれた。読んでくれていたのだ。まあまあ長いのもあるに……。そのときの僕はなぜ人が醜い行いに手を染めてまで偉くなりたがるのか、その片鱗をみた気がした。褒めてほしいのだ。承認欲求という言葉が選別なく蔑視されつつある昨今、日頃の生活で小銭のように承認を貯めていけるのであれば僕だって小説を書きこそすれども、ネットに上げるようなことはしなかったはずだ。イレギュラーな方法じゃなきゃ得られそうもないからそう選択したのだ。そんな僕のへの温かなレスポンスに出会え、心から嬉しかった。

 

 

なにが一番不愉快だったかを考えたとき、ルイスの件は絶対に見過ごせない。過去に訳あり的なほのめかしも鬱陶しい。あいつらはいじめっこだ。村上龍の小説『半島を出よ』 で、福岡を占拠した北朝鮮のコマンドに対しイシハラが堂々と宣言した言葉が脳裏をよぎる。こいつらは敵だ。

 

 

怨念マンさんにいただいた『パニッシャー MAX:ビギニング』を読んだ。年老いパニッシャーを政府が暗殺者としてスカウトするという物語だ。僕の愛してやまない映画『パニッシャー:ウォー・ゾーン』に大きな影響を与えているという情報は得ていたが、序盤のパーティー襲撃や、鉄柵に突き刺した敵を真上から踏み抜くという暴力描写まで引用されていた。燃え尽きることのない怒りに囚われた男フランク・キャッスルの向かうところはすべてが阿修羅道。だから彼は先に言う。「逃げろ」。痺れるぜ。

 

 

僕は『ノック・ノック』に言ってやりたい。「逃げろ」。悔しかったのでマイリストから速攻で削除してやったぜ。この怒りを糧になにか楽しいことをしてやる。絶対にしてやるぞ。僕はいま泣いているのです。どうしたらいい?どうすれば。まず泣き止むべきだ。それからなにかを食べるべきだ。しっかり睡眠もとる。暖かくする。運動をする。清潔でいる。それでもだめなら相談する。どの策も怠るな。敵は多い。尽きることもない。

 

 

怨念マンさんとの飲み会はとても楽しかった。精神衛生の向上をハッキリ覚えた。彼だってままならない日々を生きているのだ。しんどい現実をひとりじっと見つめるのはよくない。劇場で観る映画のように、他者の気配に助けられることもあるのだと思う。それを忘れないように、ここに書いておく。背景タイラー・ダーデン様。僕はジャックの『ノック・ノック』に激怒し、無様な人生の継続を誓った灰色の脳です。

 

 

 

 

 

P.S.

現在構想中の短編は「クラウドファンディング池松壮亮をぶっ飛ばす映画の制作費を集める中条あやみファン」の話です!よろしくお願いします!

 

 

 

note.mu

 

 

 

 

埼玉のいいところ

 

 

 

 

 

『埼玉のいいところ』

Lyrics:MCバー坂

 

 

 

 

 

うるせえ馬鹿 海ねえからなんだ 東京までだいたい電車一本

池袋もほぼレペゼン埼玉 東上線 埼京線 関根元

どんどんアゲていこうぜレートにテンポ 御託はもう十分だろ

飲み込むバイブス やばい名産物 一都五県 南無阿弥陀仏

 

 

埼玉いいとこ 家賃安い

埼玉いいとこ 晴れ多い

埼玉いいとこ 一部都会

埼玉いいとこ 挙げろ今すぐ

 

 

まゆゆぱるるこじはるにみおりん ももクロにいるプリティな緑

スタダつながりエビ中のぁぃぁぃ スパガの巨乳浅川の梨奈ぴ

同じく巨乳で女優の夏菜 彼女の生まれたしかあそこ戸田

脚の長さじゃスバリ菜々緒だ 新川優愛も後を追うそうだ 

加藤で言えばシルビアに綾子 みな実に裕子は芸人が好き

竹内結子ミムラ海荷 まだまだ尽きない美女のメッカ

だけどもう 弾切れだ これ以上は もう無理だ

夏は暑いしヤンキー多い 『スーサイド・スクワッド』舞台は埼玉

 

 

埼玉いいとこ ほぼ東京

埼玉いいとこ ニッカボッカ

穿いた男挨拶を無視

MA-1 肩にかけるヤリマン

 

 

無理に褒めることがマジで不毛 遊びに行くより住む専用

心霊スポットマジ多い ワンボックスカー改造マジ多い

火事多い、かは統計を調べろ 無責任発言炎上のもとだろ

星野源とかも生まれてる 風間ゆみは乳揉まれてる

 

 

群馬は都丸紗也華がいる

千葉には桐谷美玲いる

茨城磯山さやかいる

栃木はあいつだ手島優

神奈川はもはや挙げきれねえ

埼玉 マジで愛してる

埼玉 これからもよろしくね

どこまでも続く彩の国

その奥に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

我がS極たち

 

 

三連休を利用して沖縄に帰ることになったのは良いものの、スタンリー・キューブリック恩田陸や大学時代にブログを愛読していた風俗嬢がそうであるように、僕も飛行機が苦手なのでした。風俗嬢も同じ理由を書いていたが、根本的に鉄の塊を信用していないからだと思う。同じ理由から絶叫マシンも嫌いで、たとえ事故の起こる確立がかなり低いものだとしても、自分はその確率の低い事象にからまれるような人間だと思っている。だから帰省のたびにいくらかの緊張を覚えてしまう。

緊張対策として、僕は飛行機にのる際は必ず音楽を用意するようにしていた。個人的にはあの巨大な鉄の塊が轟音を立てて加速し地面から浮遊する離陸時のバイブスが特に苦手なので、そのタイミングに合わせて音楽を聴き、気分をごまかすようにしている。今回、成田発沖縄行きの飛行機の離陸時に僕が再生したのはカニエ・ウェストの『パワー』だった。

 

Netflixでダウンロードしておいた『ボーダーライン』を鑑賞し、二本目の『ヒーロー・ネバー・ダイ』鑑賞中に那覇空港に到着した。1年ぶりの沖縄は夜の9時過ぎ。関東はすでに朝夕と冬のような気温を見せる日もあるというのに、ここはまだまだ夏。湿度も高いので空気がまとわりつくようでうざい。でもいくらか気持ちは緩んでくる。このうざさにはどこか浮ついたものも感じる。久々の実家に着いて早々、物置と化している部屋に荷物を置いてくたびれた布団で寝た。めちゃくちゃ暑かったのでクーラーを付けて寝た。実家で過ごす夏のイメージは、クーラーから漂うほのかなカビ臭さに凝縮されている気がした。

 

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翌日になると今度は弟が帰省したので、父親と一緒に空港まで迎えに行き、帰りに沖縄そばを食べた。僕と弟は父と別れ、祖父母に顔を見せてこようとドライブすることになった。車の中でBAD HOPの『MOB LIFE』を流しながら、『フリースタイルダンジョン』の晋平太戦におけるパフォーマンス並びにその後ラジオでの弁解までを含めたT-Pablowの悪口で盛り上がった。

 

祖父は耳が遠いので補聴器をつけている。おしゃべりな祖母の悪口が嫌いなので、けっこうな頻度で聞こえないふりをするという『レボリューショナリー・ロード』のようなテクを見ることができる。夏頃はあまり元気がなかったと聞いていたので心配していたが、ここ最近はまた盛り返してきているとのこと。一緒に行った居酒屋でも出てくる品々を次々と平らげていた。88歳の食欲に負けじと僕と弟も出された料理を食べまくった。後ろのテーブルではその店の小学生の娘がもやしのひげ根をとっていた。

 

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僕はこの帰省で初めて姪っ子と対面した。兄はこの春先に父になっていたのだ。眉毛が驚くほど太いその子は、その大きな目に映るものをなんでも凝視した。抱っこされながらも必ず外側を向きたがるので、どさくさに紛れて僕が抱きかかえたところで気づかれなかった。感動したので、たくさん写真を撮った。兄たちが帰ったあとに見返してみても、とにかく眉毛が太かった。

 

昼寝しているあいだに叔母がやってきて母とだべり始めたので挨拶をすると「太ったね」と笑われ、太っている従兄に似ているとまで言われた。これとまったく同じことを前日に母方の祖母にも言われていたので、寝起きの僕は大変に気分を害し、海まで歩くことにした。ラジオクラウド爆笑問題・田中とハライチ岩井が猫についてトークするだけの番組を聴きながらさとうきび畑の間を縫って海まで降りていく。日は沈みかけていたし、僕は便意に襲われていたので、観光施設に立ち寄って排便。地平線に沈む夕日を眺めていると、特別楽しい訳でもないのに楽しいような気持ちになった。

 

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僕は確実に太っていた。祖父のお祝いのため久々にスーツを着たところ、ズボンがあまりにもきつすぎて吐きそうになったのだ。でもそんなことはどうでもよくて、祖父のお祝いは和気藹々と進められた。また姪っ子と対面できたので、その点でも心がウキウキする。僕たち兄弟は賑やかしを頼まれたので、それに応えるかたちでカラオケを歌ったり、祖父へのメッセージを述べたりした。最後にはお祝いの締めとして、みんなでカチャーシーを踊ることになった。沖縄を出てからのほうが、こういう沖縄っぽい流れをすんなり受け入れられるようになった気がする。その日は普段あまり踊りたがらないシャイな祖父も自ら立ち上がって踊っていたので、お祝いが無事成功したことを実感した。帰りはみんなで祖父の家により、オリオンビールを飲んでダラダラしてから解散した。母の運転する車でシーサイドレストランに寄り、ハンバーガーを買って食べた。

  

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三連休はあっという間に終わる。留学帰りの弟は留学先で「アニメのイントネーションってやっぱり変だよね?」と言われ『ONE PIECE』のゾロとサンジの声真似をしたらウケたという話をした。そんな彼は僕よりも一日はやく沖縄を出た。僕は僕で部屋に置きっぱなしにしていた小説や漫画を持ち帰ろうと段ボール箱に詰めていく。ふと机の一番下の引き出しに入れっぱなしにしておいたAVも回収しておかなければと思い、一年ぶりに引き出しを開ける。するとそこには僕のAVが綺麗に並んで収められていた。つぼみのDVDはCDでいうところの星野源の『恋』みたいなものだからしょうがないにしても、北原夏美のドラマ仕立てAVを家族の誰かに見られたという事実は、一応覚悟はしていたこととはいえなかなかの心許なさで手が震えた。段ボール箱ふたつ分の荷物をコンビニから送った僕は行き先も決めずにドライブをする。なにか映画でも観ようかなと思って我が青春の詰まった町・北谷町美浜に行ってみたけれど、沖縄市に一昨年出来たイオンライカムに客を取られたと思しきその寂れ方に痛いほどの寂寥感を覚えた僕はなにも観ずに帰った。心がS極に引っ張られているのを感じた。

 

目に映るあれこれが僕の心をつかんで離さなくなる不安定な精神状態のとき、僕はそのあれこれのことを「S極」と思いこむ癖があった。それは大学進学前、残された時間を満喫しようと友達と毎日ドライブをしていたころにも陥った状態だった。「S極」はつまり人や物や景色を通して見えてくる「何かの終わる予感」なのだと思う。たった数日いただけで?と混乱した僕は家に戻ってFMラジオを聴きながらソファーに寝込んでしまった。するとラジオからはアンジェラアキの『手紙~背景 十五の君へ~』が流れてきた。高校の卒業式では、卒業生全員でこの曲を歌った。「もう18歳だけどな」と思いながら歌ったことをよく覚えている。式で僕の隣に座っていたのは学年のミス1位に選ばれたクラスメイトの女子で、全然話したことなかったけど最後の最後に「こいつ歌下手だな」と思われたくないと思って一生懸命歌った。なんだか「一生懸命歌った」という文章からは、綺麗な歌声は聞こえてこない気がする。とにかくそんなことを思い出してまた哀しくなった。同じ制服を着て、体育館に並んで、電車もない田舎で、畑ばっかりで、そんなところで18年!胸のうちのN極がバグりそうだった。

 

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そんなこんなで僕は強烈に小説を書きたいと思った。かつて沖縄を舞台に書いた『マザファッカーズ・リユニオン』という小説に不足していることを自覚しつつも、うまくつかむことのできなかった要素が僕の中に蓄積しつつあるように感じたのだ。群像か新潮の一次選考も通過しなかった拙作で、思い入れが強すぎるあまりコントロールできなかった不細工な作品だ。距離が必要だったのだと思う。そして今回も結局、距離をとるために時間に頼ってしまった。もうずいぶんといろんな時間が流れてしまっていた。焦るというより、機が熟したのだと思いたい。のんきに太っている場合ではないのだ。

 

 

 

帰る日の朝、母親が早くからクッキーを焼いてくれた。僕はそれを手に飛行機に乗り込んだ。離陸時のBGMはM.O.P.の『Ante Up』。ぜんぶ帳消しにする。

 

youtu.be

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自宅鑑賞映画(2017年9月編)

 
 
 
 
『ネイキッド』(9/2)

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Netflixで鑑賞。結婚式当日の1日を全裸スタートで何度も繰り返す新郎版『恋はデジャ・ブ』。「どう式場まで駆けつけるか」から「なぜ自分は全裸なのか」に目的が移っていくのも楽しい。ただ女性器に関するあるネタで、いたたまれない気持ちになった。もっと優しくしてほしい。
 
 
 
『ソウ ザ・ファイナル』(9/3)

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Netflixで鑑賞。話やオチはまあ何でもありな感じなので特に感動はないけど、ホフマンが超むかつくくせに万能でうんざり。このシリーズは一番腹立たしいやつほど万能で長生き。それはさておき、ネオナチが4人同時に試されるゲームのシーンが一番面白い。もうめちゃくちゃ。
 
 
 
ザ・ガンマン』(9/4)

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Netflixで鑑賞。大好きピエール・モレル監督作。劇場公開時にけっこうな不評を耳にしていたのだけど、ショーン・ペンのバキバキの肉体、グロック18、破片の恐怖をしっかり描写する爆発シーンなど、アクションへのフェティッシュさで最後まで楽しみました。でも部屋でダラダラ見るのに適している感じはある。マーク・ライランスは偉い。ピエール・モレルの次作も楽しみ。

 

 

 

ピクセル』(9/6)

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Netflixで鑑賞。ギャグの対象年齢が低いのか高いのかブレを感じてしまうのはまあしょうがないと思う。まあまあ面白かったです。いや、悪くなかったです。

 

 

 

『愚行録』(9/6)

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レンタルDVDで鑑賞。人と接する際に訪れる嫌な瞬間の切り取りと、そこに向けられた妻夫木聡の虚無の滲む笑みがたまらない。「悪い東京の大学生」映画としても最高。なにより小出恵介演じる男が、個人的なある知人に何から何までそっくりだったので、彼のシーンでは瞬間最大風速的に感動してしまいました。個人的にはあのキャラクターを描いただけでもう勝ち。満島ひかりの細くて長い指が気持ち悪く蠢く場面も忘れがたい。イヤミスらしいあんまりなオチもほどよくて、そのほどよさが僕は好き。もっとエグく見せても当然いいけど、この塩梅も悪く無い。

 

 

 

サウスパーク/無修正映画版』(9/8)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。子供に悪影響なコメディアンをめぐってアメリカとカナダが戦争する……楽しい!フセインにセフレ扱いされているサタンがこれまた良いキャラで泣ける。

 

 

 

スポットライト 世紀のスクープ』(9/14)

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レンタルDVDで鑑賞。このちょっと前にヴァーホーベンの『エル/ELLE』を観たことからカトリックがテーマとして扱われる映画を観たいと思ったのがきっかけ。幕引きシーンとエンドロールに示される町の名前一覧に絶句。途中出てくる虐待神父の「あ……これは……」といった雰囲気などからも感じたけど、世界規模の宗派かつ信仰による絶対的な関係性が成り立つ場で暴力的な支配が生まれないわけがない。そんなシステムへの絶望が浮かび上がる中、自らのできる範囲で真摯に真実を追い求めていく登場人物たちの姿勢には感動。フィクションじゃないぶん胸糞も悪いが、『セブン』のラストでサマセットがつぶやいたセリフのような気持ちにもなる。

 

 

 

『ルーム ROOM』(9/15)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。トラックの荷台から見上げる「薄曇りの空」にこれだけ衝撃を受けるとは。本編はいたるところに「ああ、そりゃそうだよな」と思わせるシーンが散りばめられている。内容が内容だけに見ている間本当に気が滅入ってしまい、だからこそ母を見つめる子の視線にすがりたくなった。ラストシーンで「部屋」に感じる印象の変化も秀逸。と同時にこういう事件が今もどこかで起こっているのかもと考えて気が張ってくる。ちなみに脱出後に会話する警官がしっかり有能に描かれている点も超いいですね。

 

 

 

 『あなたを抱きしめる日まで』(9/16)

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Netflixで鑑賞。こちらもカトリック教会の悪行隠蔽体質を暴いた実話がモデル。ラストでシスターの吐く言葉があまりにも虚しいのと、それでも信仰に則って言葉を返したジュディ・ディンチが痛烈。この内容でいてめちゃくちゃテンポが良いのも嬉しくて、取材を引き受けるかどうかの葛藤を五秒くらいでサラッと描いたのは画期的。気難しいジャーナリストとわかってないようでいてわかっているおばあちゃんのコンビものとしても楽しい。生き別れた息子役の俳優さんの顔がまたよくて、見ているだけで泣けてくる。

 

 

 

ベルファスト71』(9/17)

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Netflixで鑑賞。IRAが潜伏する町へパトロールに赴いた軍隊の新兵がたったひとり取り残される話。暴力の即物的な感じが良い。なにより工作員役のショーン・ハリスの顔面力。目が真っ黒。これを機に北アイルランドの歴史やIRAのことを遅ればせながら勉強しています。

 

 

 

『ミッドナイト・スペシャル』(9/20)

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Netflixで鑑賞。超能力を持った息子をカルト教会や政府から守るというかぐや姫みたいな話。マイケル・シャノンのラストの表情にやられた。

 

 

 

『エイリアン』(9/25)

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レンタルDVDで鑑賞。『プロメテウス』観るつもりだったけど再生できないディスクを借りてしまったので。小さい頃から銃とかエイリアンの造形とかが大好きだったんだけど、いまでもチンチンっぽいものはだいたい大好きです。

 

 

 

ブレードランナー』(9/27)

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 レンタルBlu-rayで鑑賞。ディレクターズカット版のラストの切れ味が好きだけど、劇場公開版も映画に入っていきやすくて好き。

 

 

 

 以上13本!

 

 

落書き犯はだれだ?/『ハノーバー高校 落書き事件簿』

 

Netflixで『ハノーバー高校 落書き事件簿』を観た。全8話ほぼイッキ見だった。

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白昼の落書き事件

それは2016年3月15日に起こった。

ハノーバー高校の教職員用駐車スペースに停められた車27台に、スプレーによる卑猥な落書き(ペニス27本!)が描かれていた。

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学校側は事件の翌日、最上級生のディラン・マクスウェルを呼び出し話を聞く。

 

 

容疑者ディラン・マクスウェル  

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なぜディラン・マクスウェルが真っ先に疑われたのか?

それはディランが容疑者としてはあまりにも理想的だったからだ。

 

 

①目撃者

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事件当日、落書きをするディランを見たという生徒が現れる。彼の証言では、落書きをしていたのはディランで間違いないらしい。

 

 

②アクセス権

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消去されていた監視カメラの映像。そのサーバーにアクセスする権利は放送研究会に属する9人の生徒にしか与えられていない。ディランは撮影機材を目的に、放送研究会に所属していたのだ。

 

 

③動機

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事件では、スペイン語教師の車だけタイヤがパンクしていた。このスペイン語教師は、以前にもディランによるいたずらの被害にあっている。

 

 

④イタズラ遍歴

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ディランと仲間たちは「ウェイバック・ボーイズ」と名乗り、イタズラ動画を撮影してはYouTubeにアップしていた。内容はといえば、道を歩く子供に接近してオナラをして走り去るとか、公園などで子守をしているお父さんのズボンをずりおろし「小児性愛者だ!」と叫ぶなどだ。さらに彼には校内のホワイトボードに週四でペニスの絵を描くというライフワークまであった。

 

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本当に犯人はディランなのか?

そんなディランだが、彼自身は一貫して犯行を否定。にもかかわらず、状況証拠から教育委員会は彼を退学処分にする。そのやりかたに疑問を持った放送研究会のピーターとサムは、事件の全貌を明らかにするために『アメリカン・ヴァンダル』というドキュメンタリー番組の制作を決意。それが本作ということになる。

 

 

バカバカしい学園ミステリ!からの……

本作は、「バカなあいつのバカな事件」という大勢に共有された文脈と戦う物語だ。真実を追う主人公ふたりはディラン犯行説にあらゆる観点からメスを入れていく。落書きペニスとディランが描くペニスの決定的なタッチの違いや、目撃者の信憑性、教師陣のもうひとつの顔などなど。調査する側も高校生なのでどこか牧歌的ですらある。事件の内容が内容だけに「ペニス」だの「玉毛」だの「手コキ」などの言葉が頻出し、ちっとも様にならない感じも楽しいし、学校内の噂話や浮かび上がる人間関係にゴシップ的な息を潜めたくなる高揚感も味わえる。

なにより、1話あたり30分前後というミニマムさもありがたい。普通に真実も気になるので、あとちょっと、あとちょっとといっているうちに全8話を観終わってしまう。

 

 

全8話を観終わった僕は呆然とした。単純な事件のはずだった。少なくとも僕はそう思って観ていた。しかし 追えば追うほど真実は靄に包まれるかのように、また新たな謎が生まれる。ヘラヘラ笑っているうちに引き返せない場所まで来てしまったような不穏さが満ちている。文脈は錯綜する一方。「学校」という場所がそもそもはらんでいる底なし沼のような側面に足を踏み入れてしまったんだと焦りすら覚えた。そして落書きされた「ペニス」が象徴するものについてだとか、何気なく見過ごしていた言葉や、最後まで明かされないこと、『American Vandal』という原題にについてなど、とにかく心が忙しい。僕はちゃんとショックを受けていて、なんらかの作品に触れてショックを受けることの感慨をしかと味わっている。なんだか居心地が悪くて最高。本作は学園ノワールの傑作であり、僕の愛してやまない「青春の黄昏映画」としても後を引くエモさをはらんでいる。すごい。

 

ちなみに僕は吹き替えで見ました。情報量が多い作品なので、そちらもおすすめです。

 

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マーファカナイト

 

寒い町から友人が来た。ここでは便宜上【君のフランチェスコ】と呼ぶ。彼は「僕の大学時代の友人の、高校時代の後輩」だ。自分でもいまいちピンときてないので、読み返しやすいように太字にしました。つまり大学が同じわけではないので、大学を卒業するまで会ったことすらなかった。しかしSNSが隆盛を極める現代においてはそんなこと関係ない。初めて会った場所は埼玉で、駅前の和民で昼間から飲んだ。その後彼は地元に帰ったので、会うのは今回で三度目だし、三年ぶりということになる。

 

土曜の夜だった。僕は電車を乗り継ぎ都内のO町に向かった。【君のフランチェスコ】は東京旅行の最中で、【イノウエ】の部屋に泊まっていた。ちなみに【イノウエ】ともSNS界のコンプトンことTwitterを介して知り合った。つまりストレイトアウタツイッターな僕らは合流するや即日高屋へ向かってビールで乾杯。おつまみ三品盛りを食べながらおしゃべりをした。色々話しているうちにサム・ライミ版『スパイダーマン』の話題になり、「キルスティン・ダンストは全然ブスじゃない」という話をした。「石原さとみとかをアイコンにしているようなくそったれどもがキルスティン・ダンストをディスっているのがどうしても許せない」と【イノウエ】は震えながら漏らした。おそらくかなり怒っていたのだろう。この世界には悪いやつが多すぎる。

 

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夜の東京を歩くのは久しぶりだったし、それを楽しいと感じる体験もまた、久しく味わっていなかった気がする。ビルがでかいねとか、急に住宅街だねとか、あのマッサージ店はエッチな行為ありかなとか、この町マッサージ店ばっかりだねと話しながら【イノウエ】邸に向かう。コンクリ打ちっぱなしの壁がクールなその部屋で、またお酒を飲んだ。ベイビーレイズJAPANの動画を観ながら【イノウエ】並びにすでに布教済みである【君のフランチェスコ】両名の推しを確認したり、Amazonプライムビデオで『パニッシャー:ウォー・ゾーン』のアクションシーンだけを観たりした。それから、なんとなく盛り上がるかなと思い『ストレイト・アウタ・コンプトン』を流した。

 

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【イノウエ】の部屋には音楽制作機材があり、そこから流れるビートに合わせてフリースタイルっぽく振る舞いながらただ喋る、という遊びをした。これは前回【イノウエ】と遊んだ際に酔った勢いで始めたことなのだが、リズムに合わせて言葉を紡ごうとする能動的姿勢が思いもよらぬ本音を引きずり出してくれることが多々ある。僕は最近あった嫌なことやムカつく人間のことを思い浮かべては韻も踏まずに早口の悪口をまくし立てていた。しかしその日は度数9%のチューハイを控えていたことから、言葉がうまく出てこないし自分を鼓舞するフロウも生まれない。また、僕の中にあるヘイト残高が雀の涙ほどしかないことも災いしていた。本来喜ぶべきことのはずだが、いざとなると物足りなくも感じる。クソが。僕はTwitterInstagramをのぞいてはカチンと来ることを探す、そんな不毛な行為にまで走った。

 

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そのときだった。【君のフランチェスコ】が僕のあとに続いた。彼は「インスタ映え」と「しょうじょう蝿」で痛烈な韻を踏んだのだ。羨ましかったので、僕も慌てて韻を踏もうと必死で考えたが、考えれば考えるほど脳が硬化していくような感覚に襲われ、ついにはなにも言えなくなった。興に乗ったらしき【君のフランチェスコ】はその後も強烈なパンチラインを叩きつけた。テレビ画面ではシュグ・ナイトが駐車場で男をボコボコにしていた。

 

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午前11時ごろ目覚めた。成増のコメダ珈琲で豆を食うという予定も面倒なのでやめにする。僕らは各々のタイミングで起床し、目覚めのビートを流したり、昨夜の残り物であるポテトチップスや煮干しを食べたり、YouTubeなどを観て過ごした。最後にみんなでカフェに行って日曜の午後を彩ろうということになった。外に出るころにはすでに日は傾きかけていて、気持ちのいい風が吹いていた。あまりにもあっというまだ。日曜の午後に碇をつけたいと思った。いつだって気がつけば夕日と共に地平線の向こうに消えてしまう。日曜は静かに遠のいていった。

 

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本当ならもうひとり友人がくる予定だったのだ。しかし彼は急な出張を入れられてしまい、長野に行っていた。それはとても残念なことだし、同時にその苦痛を察したりもするが、ここではあえてまたの機会を設ける口実にしたいと思う。ということで、僕はそんな彼にLINEで送るために何枚かの写真を撮っていた。和気藹々とした雰囲気が伝わればとの思いを込めて何枚も撮影した。最後にそれらの写真をここに貼って筆を置こうと思う。あの夜、同じ月夜のもとにいたことを、ここに残しておくのだ。

 

 

 

 

 

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我が懸賞生活

 

ポストに不在連絡票が入っていたので確認すると、送り主のところに「Tジョイ」と書いてあった。Tジョイといえばシネコン会社だ。なにかが当たったに違いない。そう確信して、過酷な労働を強いられている運送会社に再配達を依頼した。すべての労働がもっと楽になってほしいと願いつつ、届けられた長いダンボールを受け取る。この大きさと形からして中身はもしや……

 

 

あ!!!

 

 

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スパイダーマン:ホームカミング』の公式ポスターだ!!!

 

 

サイズを測ってみたところB1サイズ。でか。

 

部屋に飾ろうと額縁を検索してみたところ、B1サイズは最安値でも2500円くらいはするそうです。でもせっかくなので飾るつもりです。

 

思えば今年は懸賞に応募して当選することが多い気がする。そもそも積極的に応募するようになったのも今年からだから、この当選率がとれほどのものなのか比較する対象がありません。

 

四月にも『レゴ®️バットマン ザ・ムービー』のTシャツが当たったし、先月はデスプリのキウイのぬいぐるみも当たりました。でもまだまだ欲しい。なんだって欲しい。底なし沼に投げ入れられた石が波紋を生む。俺の欲望は拡散される。今年中にあと1つは当ててやりたい。なにかを絶対に当ててやる。額縁を買わねば。

 

 

 

他意無

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とにかくお金がない。慢性的な金欠。もちろんその責任は自分にあるのだけど、お金がないので反省や未来のための計画立案にカロリーを割く精神的余裕もない。そういうことにして怠けたい。殺したくなるから説教も遠慮したい。渾身の反省もポーズでしかない。これだけ悲観していればなにかしらの免罪符が得られるだろうという浅薄な考えが性根に刻まれているがゆえの下卑た脊髄反射でしかない。とにかくお金がない。勝手にお金が入ってきてほしい。本音を言うと僕のnoteに投げ銭してほしい。ほしい物リストを公開したときに、あれこれ恵んでほしい。広告を連打してほしい。Amazonのリンクから買い物してほしい。でも本当はこんなこと言いたくない。ずっと涼しい顔をしていたい。困っている人を助けたい。困っていない側として街を歩きたい。

 


 

大学四年の卒業間近、ゼミの四年生メンバー三人で教授になにかをプレゼントしようという話になった。女子Aから上がった案は、詩人にメッセージを代筆してもらい、それを額縁に入れプレゼントするというものだった。え、詩人?と一瞬だけ思った。本当に一瞬だけ思った。でもその詩人がどういう人か、実際に見てみる前からイメージだけで判断するのはよくない。だから僕らは休日に詩人のもとへ向かった。詩人は頭にタオルを巻いてジンベエを着ている30代くらいの人で、奥さんも子供もいるとのことだった。お土産品店がいくつか入っている建物の一角にスペースを借り、長机とパイプ椅子で音楽を聴きながら浮かんできた言葉ささっと書き出すことで生活しているらしい。僕はちょうど内定をもらえないまま卒業が決定した身だったので、なるほどそうやって糊口をしのぐことだって可能なんだなとか、努めて好意的なことを思うようにしていたのだけど、内心では「大丈夫か」と思っていた。『アフロ田中』で田中が似たようなことしていたからだ。しかし立案から予算のことまでぜんぶ女子Aに任せてしまっていたので、ここにきていっちょまえに水を差すわけにもいかない。だからまあいいか、そう思っていざメッセージを依頼。すると詩人はヘッドフォンを耳に当て、音楽を聞き出した。ミスチルだった。それから小さな声でぼそぼそ歌を口ずさみ、身体を前後左右に踊らせながら色紙に筆を走らせていく。僕ら三人は静かにその様子を見守っていた。途中、女子Bと目が合ったけどすぐに逸らした。

 

完成した詩を手に、スターバックスに寄ってみんなでコーヒーを飲んだ。確か当時の僕もとにかくお金がなく(学生なので当然)、本当はスターバックスになんて行きたくなかった。コンビニで100円のコーヒーでも買って早々に解散しても充分だと思っていた。とはいえ卒業間近なのだ。こういうひとときを無下にはしたくないと思った。

 

女子Aはスタバの店員(たぶん同じ大学の人)と知り合いだったらしく、カップに「Thank you!」というメッセージを書いてもらっていた。続く僕と女子Bのカップにメッセージはなかった。スタバのそういうところがな~と思いながら、席について書かれたての詩をみんなで読んだ。とにかく無難な言葉が並んでいて、プレゼントとしてはむしろ好都合にも思えた。それから卒業間近っぽい話をした。誰々がようやく進路決まっただの、来月の何日にこの街を出るなど、そういう話だ。同じ分野の男女がこのタイミングで付き合ったという話も聞いた。ふたりとも地方公務員になることが決まっており、それぞれの内定先である行政も近いとのことで、卒業後も充分に交際を続けられると判断してのことらしい。今にして思えばなにひとつ面白くない話だけど、当時の僕は「あいつとあいつが?」という点に気を取られ高揚していた。全然意外な二人ではなかったのだが、人の色恋沙汰が大好きなのだ。

 

不意に女子Aが「残念だったね」と言ってきた。

なんで?と聞き返すと、「あの子のこと好きなんだと思ってた」と笑う。どんぐり眼でひっくり返った。なんだって!?と思った。

 

確かに、関わりのある女の人が誰かと付き合うと、大なり小なり残念な気持ちが湧いてきたりもするかもしれない。「選ばれなかった」という事実がそこに残るからだ。かといってじゃあどうしても選ばれたかったのかと言われれば違うし、好きだったのかとなると話は別だ。バカにしてもらっては困るのだ。一応良い匂いがする人だな、とは思っていた。それに同じ分野でいえば、僕は別のおっぱいの大きい女子のほうが好きだった。一度なにかの飲み会の帰りに、そのおっぱいの大きい子と雪道を歩きながら進路の話をしたことがある。その子は「わたし、ほんとになにもしたくないんだ」と言って笑っていた。「おれも!」と同意した。その子にはずっと彼氏がいて、その彼氏は卒業後、消防士になったと聞いた。 なんだか公務員ばかりが登場する話になってしまった。僕の周りでいい思いをしているのは、決まって堅実なやつらだ。なぜ気づかなかったのか。気づかないふりをしていただけだ。

 


 

 

でもいいのだ。どんな立場でいようと悩みは尽きることはないと思う。悩むことによって、諸行無常に対するチューニングを行っているのだ。このまえの土曜日、いまの部屋に引っ越してから初めて友達が遊びに来てくれた。サイゼリヤでワインを飲み、フードコートで缶チューハイを飲み、夜のベンチでもまた色々と飲んでいたら恥も外聞もなくサイファーが始まり、フリースタイルだからという免罪符のもと罵詈雑言を吐き散らしてゴキゲンになっていると一人が潰れ、結局みんなで僕の部屋に向かって寝た。全然悪くなかった。言葉にするには腰が引けるが、たぶん不幸とは違うところに僕たちはいたと思う。そんな夜だった。

 

だからもう大丈夫です。僕のnoteに投げ銭したり、ほしい物リストを見てあれこれ恵んでくれたり、広告を連打したりAmazonのリンクから買い物してくれなくても結構です。今夜はなにか美味しいものでも食べてください。だって金曜日なのだから。僕はディスカウントストアで買った60円のカップラーメンを食べながらそんなあなたのTweetに「いいね」を押します。『ダイ・ハード4.0』のパソコンみたいに、エンターキーを押した瞬間に爆発したらどれだけいいか。風の薫りがすっかり秋です。

 

 

 

僕のnoteです。他意はありません。

note.mu

 

僕のほしい物リストです。欲望の欠片たちをぜひ覗いてみてください(他意無)。

www.amazon.co.jp

 

 

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自宅鑑賞映画(2017年8月編)

 

 

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 

『クラウン』(8/4)

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Netflixで鑑賞。この監督はずっと子供対大人を描いている。

 

 

 

『ドラゴン×マッハ!』(8/4)

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レンタルDVDで鑑賞。過ちは犯すものの、正しい道にしがみつこうと戦う男たちの話。アクションも文句なし。マックス・チャン最高。

 

 

 

『哭声/コクソン』(8/4)

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レンタルDVDで鑑賞。振り回されながら観た。最高に面白い。

 

 

 

『Mr.&Mrs.スパイ』(8/6)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。グレッグ・モットーラの描く、不意に訪れる眩しい時間が今回もばっちりあった。大好きな監督。

 

 

 

ネオン・デーモン』(8/7)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。集中力がもちませんでした。

 

 

 

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(8/9)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。ティム・バートンX-MEN。ホローのルックがいいですね。

 

 

 

『キングのメッセージ』(8/11)

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Netflixで鑑賞。派手さはないけど面白い。敵を襲うため金具店で購入するのが自転車のチェーンというところも南アフリカのストリートを生き抜いた男の選択といった感じがあって良い。

 

 

 

スパイダーマン』(8/14)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。最高。

 

 

 

バーニング・ブラッド』(8/22)

『デンジャラス・プラン 裏切りの国境線』(8/23)

Netflixで鑑賞。感想は別記事にて。

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 

 

『バッドママ』(8/25)

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Netflixで鑑賞。名演説映画。アメリカのコメディ映画は敵にも優しい。

 

 

 

 

ヒットマンズ・ボディガード』(8/25)

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Netflixで鑑賞。愉快な佳作。目新しいアクションは特にないけど、いつもの感じで安心して楽しめる。

 

 

 

Death Noteデスノート』(8/26)

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Netflixで鑑賞。全然あり。というかかなり好き。原作が大嫌いなのでまったく期待してなかったというのもあるけど、登場人物がことごとく無様なのが良かった。「青春の黄昏」を描いている点も好き。途中に出てくる「ルールが多すぎる!」というセリフもちょっと面白かった。「人間ておもしろ!」なのは、個人的にこっちだったってことなんだと思います。

 

 

 

以上、13本!