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殺人鬼はキミだ!

特集

 

昨今、日本映画界を賑わせている一ジャンルとして凶悪犯罪映画が挙げられる。記憶に新しい範囲で言えば東大阪集団暴行殺人事件をモチーフにした井筒和幸監督の『ヒーローショー』や、埼玉愛犬家殺人事件をモチーフにした園子温監督の冷たい熱帯魚東電OL殺人事件がモチーフの恋の罪上申書殺人事件を映画化した白石和彌監督の『凶悪』など実録犯罪モノの隆盛もあれば、貴志祐介原作のサイコパス教師による大殺戮映画悪の教典のヒットなど、「大島優子を除いてみんなほんとうはエグい映画が観たかったんだ」と健全な欲求を垣間見た気になった。

 

これらの映画ではどれも殺人を行う側を演じている役者陣の演技が光っていたし、それが映画を魅力的なものにする大きな要因ともなっていた。『冷たい熱帯魚』の演技のせいでそれ以降どこで見ても腹に一物あるサイコパスにしか見えなくなってしまったでんでんや、イジリ感覚で高齢者を嬲り殺す『凶悪』におけるリリー・フランキーピエール瀧なんて演技かどうかすら怪しく思えてくるほど異様な迫力を放っていてドン引き。でもこういう役に抜擢されていざ演じる身となるとプレッシャーと同時にとっても楽しかったりするんだろうなと人の苦労を無視して思ったりもする。『悪の教典』の伊藤英明なんてノリノリで散弾銃撃ちまくってたし口笛吹いて踊ってたし、全裸でコンビニとか色々あったくせに『海猿』で正義漢ぶってんじゃねえと思っていた僕からすれば腑に落ちるところもあったのである。いまとなっては大好きな俳優の一人で、いつかまた奪う側の無神経さを喜々として演じてもらいたい。

 

ということで僕はもっとエグい日本映画が観たいし、理解を超えた異常殺人や明日は我が身的な“流れ流れて人殺し”映画もどんどん作って世界に自慢していってほしい。日本にはあの悪名高い『オーディション』があるわけだし、その監督でもある三池崇史監督は『悪の教典』を撮っていて、性格上、また近々エグい作品を撮ってくれるんだろうしと期待に胸は膨らむばかりだ。膨らむついでに妄想も捗る。だれに殺人鬼を演じて欲しいか。

 

これまでのキャスティングを見てみると、そこにある程度の意外性が含まれていたほうがこっちも興奮する。でんでんなんて気のいいオッサンばかり演じていたのに、そのままの方向で軽薄で俗物的な殺人鬼を演じさせたことにみんな衝撃を受けたんだし、スケベなくせにチヤホヤされている謎のオヤジであったリリー・フランキーの力の抜けた演技で演じられた殺人鬼、電気グルーヴのメンバーであるピエール瀧が演じるジャイアンヤクザなどなど、そのキャスティングの妙だけですでにちょっと観てみたくなる。なので俳優が本職の人もいいけど、違った畑で活躍する人や、シリアスな印象の薄い人物を悪意で装飾するといった方向で考えるとその意外性に楽しみを見出すことができるはずだ。テレビで目にするあの人やこの人を臓物の巻かれたクリスマスツリーにしてやろうぜ!

 

〇芸人編

芸人は普段みんなを笑わせることを生業としている人たちなので、殺人鬼になったときのギャップがこらオモロいということで割とよく起用されている気がする。板尾創路なんて映画の出演数も多いし、割と悪い役もたくさんやってるので意外性キャスティングのキャリア組と言えよう。そもそも前科あるしね。

 

板尾創路

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ちなみにあの日本犯罪史にその名を轟かせた凶悪事件の一つである北九州監禁殺人事件の主犯である松永太に顔がちょっと似ているので、“そのとき”には彼にオファーが行くことになるのかもしれない。

 

ひょうきんなキャラクターで通っているのに妙な迫力を感じることでいえばぐっさんことDonDokoDon山口智充も興味深い。Twitterにて有識者の方が殺人鬼役として推薦していた人物ということもあり、気になって画像を探してみたところ……

 

山口智充

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大きい身体に太い腕、日に焼けたその姿からは謎の暴力性が感じらる……。Wikipediaによると格闘技やトレーニングに勤しんでいるわけでもないナチュラルボーンマッスル。腕相撲では自衛官にも勝利したとかいうほどで、実際に芸人連続20人斬りを達成している。是非ともこの迫力のある体躯を使って大暴れを見せてほしい。

 

その他、中川家・礼二、おぎやはぎの小木、劇団ひとりパッション屋良南海キャンディーズの山ちゃんなど、色々と浮かんできたところで枚挙に暇がないことに気づいた。とにかく芸人はその立場上、こういうキャスティングと相性がいいのかもしれない。思えばでんでんだって元は芸人だし。

 

〇タレント編

 

川平慈英

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ムムッ!サッカーの解説中に叫んだりCMでの楽天カードマンぶりで一躍人気沸騰した彼の異様なテンションを是非とも犯罪映画における起爆剤としてスクリーンで炸裂させてほしい。さぞ「どうかしている」と思えるだろう。逃げ惑う女の人を地面に押さえ込み、首にナイフの刃先をを押し込みながら「クゥー!」と叫んで欲しいものだ。

 

 ベッキー

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なんとなく。

 

 

 

こうやって考えてみると楽しいから居酒屋でお酒を飲みながら好事家同士、話に花を咲かせるのもいいのかもしれない。いま思い出したけど『ぐるりのこと。』という傑作映画に出てくる法廷シーンで宮崎勤加瀬亮宅間守新井浩文が演じていたりするので、観たことがないという人はぜひご覧になってみてください。すごくいい映画です。サイコパスの先輩もいい映画だといっていたので嘘ではありません。