MidnightInvincibleChildren

オタサーのOBのこと思い出してムカついたけど結果として言いたいことは何もない


Ministry - Khyber Pass - YouTube

 

 

最近、暖かくなってきたと思いませんか?ぼくは先日、夜の0時ごろだったと思うんですけど公園でうんていにぶらさがって懸垂をしていたら職務質問されました。真摯に対応するぼくの清廉潔白な姿に警察官も「これはこれは、本官としたことが」といった態度で平身低頭。終いには「最近暖かくなって変態さんが多くなってきているので気をつけてくださいね」と極秘情報までリークしてくれました。変態さんか……。沖縄では暖かくなってくるとハブが出ますが、変態も同じなんですね。理性をかなぐり捨てたお前らなんて所詮はアニマル。お縄につくかニューナンブで去勢されなさい。

 

時候の挨拶くらい、さらりと書けるようになりたいものです。責任を一切負っていない状態で臨むと上記のようになってしまいます。大学の講義で時候の挨拶を書かされたことがあったのですがなにも頭に残っていません。回数をこなすことが必要なのだと思います。大学時代、オタクサークルに所属していたのですが、部室に現れるOBの方々を見て「ぼくも毎日を楽しく生きる大人になりて~」と思っていました。一方で「こうなるまで放置されたくないな」と思うOBの方もいました。その人は教職に就いており、遠方にお住まいだったため、GWや夏休み期間など学校が休みに入るタイミングでしか現れない方だったのですが、サークルのメンバーからは半ば「伝説の人」「すごい人」として扱われていました。そんなオタクいるわけがない。ありえないと思った当時の青すぎるぼくは、いろいろ考えた結果、そのOBとあまり関わらないことで「一味違う自分」を演出することにしました(今となっては「すごい」オタクも存在するのだと思えるようになりました。すべては岡田斗司夫さんのおかげです)。

 

そのOBは口が達者で、「ぼくは元ホストだから人の感情をコントロールするのが得意」だとか「いま付き合っているメンヘラ女子大生は完全に自分に依存している」とか「ぼく、テクニックだけはあるからなあ」とか「電マたくさん買っちゃったんだけど、ひとつあげよっか?」などと後輩の前で吹聴するようなクレイジー・ガイ。職業:イレギュラーの押しつけ。気持ち悪さとエキセントリックの区別がついていない悪いオタクのマニュアル。その顔で性技の自慢とな!普段人の容姿に対して文句をつけることのないぼくですが、その時ばかりは心の奥底が固く冷え切って、掲示板を荒らされた加藤智大のような気分になってしまったのです(ちなみにそのOBは、LINEのスタンプにある「オタク」に似ていたような気がします)。

 

一方で、そんなOBに心酔しているサークルメンバーが結構いたことも事実。悩み事を聞いてもらったり、遊びに連れて行ってもらったり、普段はいけないようなお店で美味しい食事やお酒をご馳走してもらったりしたと話す彼らの顔をぼくはどこかでみたことがあるぞ、そう思いました。いつしか部室でそのOBの話題が出るたびに「ここは第何サティアンなんだ!」と叫びたくなる衝動に駆られるようになりました。当時は「まともな人間はもうぼくしかいない」とすら思っていましたが、今思えばあのときのぼくは、なんらかの病気だったのかもしれませんね。

 

やがて時は経ち、ぼくらも少しずつ大人になっていきました。件のOBと一番仲の良かったはずの先輩が、OB側の無礼極まりない所業に対してついに堪忍袋の緒をズタズタにし袂を分かちました。それを発端として、そのOBの影響力はみるみる脆弱化。そもそもみんな始めから「あの人はOBでありご飯をおごってくれるから」との理由でよいしょしていたところがあったので、この終焉も時間の問題だったように思えます。

 

なんでいまそんな話を書いているのかといえば、つい最近そのOBの方がご結婚されたとの連絡が先輩より。ちなみにお相手は、例のメンヘラ女子大生ではないみたいです。色即是空。おめでとうございます。

 

 

だれかがちゃんと言ってあげるべきだったのかもしれない、とたまに思います。いまの全然すごくないですよ。それを自分で口に出すのは程度が知れますよ。かっこよくはないですよ。言うほど人の心操れていませんよ。みんなある程度気を遣って接してあげているのに、その優しさを自分の魅力の手柄だと思い込んで好き勝手に振舞わないほうがいいですよ。あなたが怒らせた先輩、「もうちょっとで殺してた」って言ってましたよ。いまのは嘘ですよ。あのOBは未だ部室に顔を出しているのだろうか?そんなことを、ふと考えます。あと、ぼくは一度も美味しいお店に連れて行ってもらったことがありません。いつも何らかの理由をつけて断ってしまっていたからです。その点に関してはとても深く後悔しています。

 

長々とオタサーのOBについて書いてきましたが、本当にこんなこと、心からどうでもよくて、最近ふと思い出してちょっとムカつくなあくらいに思っただけです。その場しのぎで長々と悪態を吐いてきましたが、そんな自分に辟易しています。 いまのぼくが本当に言いたいこと、それは言いたいことが何もないということで、村上龍はいつかの芥川賞選評でそういった空気に苦言を呈していましたが、『昭和歌謡大全集』を超える傑作を生み出さない限り、そんなジジイの説教には絶対に耳を貸さない所存です。みたいな内容のことを大学のオタサーに行って後輩に百時間くらい話したいな。