MidnightInvincibleChildren

くだらない話に夢中になってろ

 

仕事、まだ辞めてない。嫌なことは毎日のように起こる。なれているわけでもないのに、環境に囚われたままタイムカードを切るその瞬間を目指して毎日やり過ごしている。

 

この土日は本当に忙しかった。忙しいときほどあっという間と人は言うし僕もそう思っていたのに、日曜日は恐ろしいほど一日が長く感じられ、なんとか乗り切ってサイゼリヤに向かいチーズたっぷりミラノ風ドリアを食べた。定番メニューのミラノ風ドリアに大量のチーズが乗っているだけ、のはずが、想像以上に脳が泡立って最高だった。思えばその日は休憩をとっていなかったのでお昼を食べていない。殺すぞ、と思った。

 

今日は休みだったので、この前買った本を読んだ。『天才たちの日課』という本で、世界中の歴史に名を残すような人たちの一日の流れを大まかにまとめてくれていてサクサク読める。みんな早朝に起きて午前中に創作活動を集中的に行い、午後は散歩したり人にあったりして過ごしていた。僕は今日起きたのが正午近くだったので、やべーと思ったがそもそも様々な前提条件が違っているひとたちと自分を重ねて焦ってどうなる、という冷静な判断で自分を守った。でも散歩は確かに楽しい。散歩のある生活は最高だと思う。そういう最高なものを譲らないことこそ、尊厳を守る闘いといえよう。

 

外はもう暗くなっていたけど、散歩にでかけた。夕飯に必要な豚肉を買うという目的も伴っていたが、歩くことに集中した。道路に面した窓からずっと外を覗く柴犬を見かけた。まるまる太った野良猫もいた。僕は何年か前に書いた短編のよくなかったところを振り返り、よくわかんないカッコつけが全ての元凶だと改めて悟った。あっけらかんと、だめでみっともない、間違った主人公を描き、ラストで迎える最大の過ちにくるりの『ホームラン』が重なって流れるような、そんな抜けの良さを付与できたら言うことない。

 

あと、僕の生まれた沖縄県中部の村を舞台にした『池袋ウエストゲートパーク』みたいな話を書きたいと思った。青年会で先輩に彼女を寝取られたフリーターの復讐譚とか、「内地から帰ってきただけでエリート扱いされている」軽薄な男が暴虐の限りを尽くすのでみんなで潰す話などを、言うは易しなのは重々承知のうえ、まとめあげたい。地元の銀行とか役場に就職した元サッカー部たちにも届くように。

 

散歩をしながら考え事をするのは楽しい。

 

せめて朝起きて夜眠る生活を取り戻したい。午後の四時間だけ働くとかがいい。つまりバイトでいい。社会的信用は親の名義で何とかします。いい夜を。

 

 

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