齢について

 

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先週、体調を崩した。

思い当たることといえば、一日中半袖で過ごしたことと、献血センターで血を400ml抜いたことくらいだ。

かつてのバイト先にいた、すべてが両津勘吉そっくりな上司が

「男はよ、女と違って生理がないから献血とかで定期的に血を抜いたほうがいいんだよ!血が新しくつくられるから!でも俺、献血できねえからな~!」

と言っていた。つまり献血は体にいいのだ。ということは、一日中半袖で過ごしていたことが原因なのだと思います。暖かくなってきたとはいえ、夜はさすがにちょっぴり冷えます。みなさまも、ご自愛くださいませ。

 

 

3月末に、大学生も多く参加する飲み会があった。

そこにいた新社会人のひとりが「もう研修始まってるんですけど辞めたいっす。でもやっぱり3年は勤めないとダメなんですかね」という話をしていた。そこで僕は「無理して何年も勤めるより、フットワーク軽かった人の方がなんだかんだでいまも楽しそうにしてるよ」と言うと、その新社会人は「うわー、そうっすかね。じゃあそうします。今日来てよかったです」と喜んでしまった。よせばいいのに、そこでもっとちゃんと親身にならなきゃなと思った僕が「港区あたりにタワマン持ってる女医とかのヒモになりなよ」と言うと「なるほど」と言っていた。なるほど、じゃないけどね。と思いつつも、その新社会人は顔もスタイルも優れた色男で、「楽をするのが本当に好き」と日頃から豪語している清々しい人間だったから、誰かからヒモになってくれって言われた暁にはぜひともヒモになってほしい。そういう一見バカみたいに思えることだって起こせるってことを証明してくれよ。『15時17分、パリ行き』のように、来るべき「その瞬間」に向かって僕らは生きているのだから。

 

 

酒が本当に嫌いだ。

というより、僕は昔から「気が付くとそこにあることが当たり前のようになっている、それほど必要ではないもの」に妙な怒りを覚えるところがある。

季節の変わり目だからか、最近すぐ体調を崩す。そこに酒を飲む機会が重なってばかりいるので、ここのところ「うまい酒」を飲めたためしがない。飲むやいなや脳が浮腫み、胃が荒れ、三半規管がポンコツになる。そんな状態で迎えた翌朝、過ぎ去った飲みの席を振り返り、「歳下にアドバイスまがいのことをのたまう自分」を思い出すのだから忌々しい。うんざりするくらいに、昨晩が追いかけてくる。

 

 

つい先日、上野公園で花見をした。

この時期の上野公園は花見客でごった返している。昔は人で賑わっている場所が好きだった。憂鬱なときに、なんのあてもなく渋谷まで行き、喧騒の中を歩いて英気を養ったりした。ついこの間『ブラック・パンサー』のIMAX3D版を新宿まで観に行った友達ふたりと桜の下で立ったまま酒を飲んで歓談。といきたかったのだが、自分の年齢や過去との比較に関する話がメインとなってしまった。もうこういう話しか出てこないのだ。なぜなら僕らは今年で28歳になる。将来には不安しかないのに、SNSなどのせいで、未だ「人並みの生活」とやらを当然のように押し付けてくる人間に囲まれている。馬鹿が。僕は引きこもりだった19歳のころに中上健次の『十九歳の地図』を読んでいたのだ。地図にマークをつけてやる。今にも暴れだしたい気分と反比例するように僕の体調はみるみる悪化。寄った友人宅で『めちゃイケ』最終回を観ていたというのに、途中でおいとまし、東武東上線のホームに立つ。そんな僕の前に停止した車両のドアには大量の嘔吐物が付着していた。

 

なにか大きなものに動かされている気がする。

 

28歳。

 

いたずらに焦ったところでどうにもならない派の僕は、いまのところ、この年齢に強い感情を喚起されないですんでいる。でも客観的な視点をまるごと放棄するのも気持ちが悪い。僕はこの年齢にもうちょっとだけ具体像を持ちたいと思った。

Googleで検索しようとすると、検索ワードの一番上に「平均年収」という言葉が出てきた。辛気臭くて怒りすら覚える。

僕は構わずに、追加ワードとして「キャラクター」と打ち込んだ、

 

マスオさんは28歳だった。

サザエさんは24歳らしいので、マスオさんは4つ歳の離れたの女の人と結婚したわけだ。そこで僕は4つ歳下の芸能人を検索してみた。

広瀬アリスがそうだった。

ちょっとだけ嬉しい。

 

続いて『金田一少年の事件簿』に登場する明智警視が28歳ということを知る。

るろうに剣心』の主人公・緋村剣心も初登場時の年齢が現在で言うところの28歳くらいらしい。少年漫画の主人公にしては年を食っている、って言われていたが、それが28歳という年齢なわけか。

それからも見た顔が出てくる出てくる。

銭形警部も28歳。それでとっつぁん呼ばわりとは。

則巻千兵衛も28歳。伝説の大学院生、みたいに思えば全然ありえる。

ラピュタ』のムスカも28歳。まあまあまあ。

ブラック・ジャックも28歳。実写版だと本木雅弘が主演していたやつが一番好きだった。

 

意外!と驚きこそすれ、僕が求めている感情とはちょっと違うなあと思った。だったら実在の人物で調べりゃいいじゃんと思われるかもしれないが、それじゃあ自傷行為に他ならない。

 

諦めかけたそのとき、僕の目にあるキャラクターが飛び込んできた。

 

 

 

 

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バチーン!

とハマった気がした。

いまの僕が持ち得る「28歳という年齢のリアリティ」を担えるのは『おじゃる丸』のうすいさちよさんだったわけだ。

見れば見るほど「2018年の28歳」に思えてくる。

うすいさちよ

いじらしい名前。

僕はうすいさちよさんが大好きになった。

実写化するなら小松菜奈かな?絶対にそれがいい。28歳を迎えるころ、小松菜奈はいまよりもさらにずっと素敵なことだろう。

 

 

 

大学を卒業した弟は、就職先も決定していた。

長らく無職だった兄としては、それをとても誇らしく思う。

 

 

そんな弟が東京での研修があるため、その前乗りとして僕の部屋に一泊することとなった。適当にラジオを流しながらおしゃべりをしていると、弟が「これ誰の曲か当てて」といい、「はい死んだはい死んだはい死んだー!」と叫びだした。まったく知らなかったけど、「般若?」と答えたら正解だった。「めちゃくちゃ般若くせー!」と爆笑しながら、姪っ子の話とか、実家の話とか、昔の思い出話をしていた。

僕には幼稚園のころから付き合いのある同級生がいて、そいつのモノマネを現在に至るまでよくやっているのだけど、弟はいつのまにか僕のモノマネのモノマネをするようになっていた。そんな弟が、こんな話を教えてくれた。

 

ついこの間まで実家に帰省していた弟は、地元の飲み屋ビルに入っているスナックに友達と遊びに行った。するとその店のホステスが、僕の同級生だった。共通の話題を探っているうちに、弟が例のモノマネを披露してみると、そのホステスにめちゃくちゃ受け、何度も披露させられる羽目になったとのことだった。

 

「いい話だな」と僕は思った。

モノマネのモデルとなった同級生とは音信不通だ。最後に会ったのがいつだったのかさえよく覚えていない。

 

そして昨晩が追いかけてくる。

 

涼しい夜で、僕らは次の日もあるからと早々に寝た。最高の朝ごはんを食べ、部屋を出て、駅で別れた。

 

 一年前が追いかけてくる。

大学時代が。

高校時代が。

中学時代が。

 

最近、本を読むのが苦ではなくなってまいりました。映画も楽しいです。暖かくなってきたので、またなにか書きたいなと思って、その思いが先走り、こんなにも長ったるいブログをしたためた次第でございます。

 

ちなみに村上春樹が、「小説を書くときは、その他の書く仕事はすべて断る」みたいなことをエッセイに書いていましたが、僕もこのブログごときで即席の達成感を味わっている場合なのかと頭を悩ませています。

でもいいのです。

「サンプリングに次ぐサンプリング やがて見えてくるリングに上がる」

という存在しない曲のパンチラインが僕の頭のなかでリフレインしているうちは、ちょちょいのちょいでライフゴーズオンなのです。

 

 

今年の誕生日も当然派手に祝うぞ。