MidnightInvincibleChildren

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

オタクvsビッチと人生。/『ぼんとリンちゃん』

腐女子が抑揚のないかなりの早口で小ネタがふんだんに散りばめられたトリガーハッピー的トークを繰り広げることは周知の事実だと思うけど、ぼくは大学時代、同じ大学にいる女タランティーノのような連中を病気かってくらいに敵視していた時期があって、それ…

大学のころ

大学のころぼくが天使ちゃんと陰で呼んでは気持ちの悪い感情を滾らせていた一人の女の子がいた。学年も名前も専攻も不明で、唯一わかるのは顔がETに似てるってことと全然喋らないってことといつも一人でいるということだけだった。根が“童貞”にできているぼ…

お前ら、己を解放しろや!/『殺人ワークショップ』

2014年、白石監督の活躍が凄まじい。『コワすぎ』シリーズの劇場版を公開させたと思いきやここにきて『ある優しき殺人者の記録』を韓国資本で制作・公開させた。それだけにとどまらず、かつて一部で公開されて話題となった問題作までもが、満を持して劇場公…

【暴力祭り】この「元工作員」がすごい!

元工作員モノというエンタメ なにが目的で映画を観るかといえば最高の暴力を観るためだという世界の常識に改めて立ち返ってみると、昨今の映画において魅力的な暴力を炸裂してくれる存在である「元工作員」に着目せずにはいられない。「元工作員」という響き…

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に感謝の意を込めて

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を観た。いまも頭がウガチャカしている。なぜぼくは映画を観るのかという問いの答えがそこには詰まっていた。映画冒頭でもうぼくは いまぼくは最高の映画を観ている! という強烈な感情にゆさぶられて感涙していた。 …

今度の奇跡は美しい/『ある優しき殺人者の記録』

いま日本でPOV映画を撮らせると右に出るものがいないといっても過言ではない白石晃士監督の最新作『ある優しき殺人者の記録』を観た。白石監督初の海外が舞台で、その場所は韓国。なにかが起こるという予感に胸を躍らせながらレイトショー限定の新宿バル…

「ヤー、イーセッキ!」精神炸裂/『テロ,ライブ』

映画『テロ,ライブ』予告編 - YouTube 韓国映画はいろんな人が劇中で感情をむきだしにしているので観ているこっちも興奮してくる。あと韓国人はよく舌打ちもするので(大学の韓国語の先生もよくすると言っていました)、感情の起伏が目に見えてわかることか…

『フライト・ゲーム』に観るリーアム・ニーソンの職人芸

リーアム・ニーソンはいつから捨て犬のような表情で人を大勢殺すようになったのだろう。最新作『フライト・ゲーム』の冒頭、雨に濡れた窓ガラス、車内で不安げな表情を浮かべる品の良い犬が映ったかと思ったらリーアム・ニーソンだった。のっけから本当にこ…

鬼畜作家・平山夢明の超傑作短編集『他人事』を読んだ

// 平山夢明といえば、実話系怪談本などでお馴染みの作家だが、同時に「隣のキチガイ」系小話を大量に書いていることでも有名な鬼畜系エンタメ作家だ。同じ鬼畜系と評されがちなジャック・ケッチャムのように、人間の弱さを深く見つめその残虐性を浮き彫りに…