MidnightInvincibleChildren

いいから殴りたい

 

神様! 仏様! かんな様!

ちっちゃいけど、態度はデカイ!

橋本 環奈

 

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Gnarls Barkley - Crazy - YouTube

 

もはや死体と区別がつかない。尋常じゃない睡魔に襲われ平気で何時間も寝てしまうし、あれやりたいこれやりたいと思いこそすれ、いざ実行に移すと脳みその真ん中にある拳大の鉛が急に重みを持つかのように愚鈍になる。こうやって「なにも捗らない」の一言で済むことを長々書き連ねるくらい馬鹿。アホ。短気。ごうじょう。どん感。どじ。人とか殴りたい。でも痛いのも責任を負うのも嫌。そんなぼくは今月発売の「新潮」を書店で立ち読みし、新潮新人賞の最終候補者名簿に自分の名前が載っていないことを確認して「死ね」とつぶやきました。今年の二月、帰省していた大学生の弟から聞いた話を参考にしつつ、自分が大学生だった時から温めていたアイディアを煮詰めて書いた小説だったのに、と悔やむのも無駄なのだ。ふざけんなという思いを忘れず、自分の本当にできる範囲で出し惜しみによる遅延を避け進み続けるしかないのだ。ほぼ死体ながら。

 

先週『アントマン』を観た。べらぼうにゴキゲンだった。ぼくは幸いにも大学時代にMCUの世界に触れていたので、新作が発表されるたびに心が踊り、同時にとてもリラックスした状態にもなれるんだけど、『アントマン』はここのところの流れとはまた違った飄々とした態度の中にしっかりしたクオリティが保たれていて、そこがとにかくカッコよかった。シリーズのスケールが異様な広がりを見せるなら、ミニマムな話だろうと主人公を小さくすることででスケールを演出すればいいというスマートなアイディア。天才。こういうカッコよさに憧れてしまう。

 

先々週、あるいは先先々週かもっとまえの土曜日、沖縄出身の同級生があつまる飲み会が新宿で催されたので参加してきました。落語家がいたりバンドマンがいたりお笑い芸人がいたり鬱病がいたり無職がいたりと非常にバラエティ豊富な飲み会。参加メンバーが多種多様であっただけで、特別なにがどう楽しかったとかはなかったけれど、結局みんな始発まで過ごしました。同級生の誰が誰と結婚したとか、誰が逮捕されたとか、そういう話が一番盛り上がるような歳になってしまったことを痛感した次第です。

 

最近、平山夢明の小説を読み返していて思ったのですが、この人は本当に「厭な人」の描き方が神がかっていると改めて感じ入りました。ヤクザ、不良、クソガキ、毒親、教養水準の低い田舎者、キチガイなど、多種多様な「厭な人」を謎の実在感を維持したまま描けるのは才能としか言いようがありません。いまは平山夢明の「厭な人」テクニックの習得に向け、著作を読んではメモを取ったり、駅前までフィールドワークをしたりしています。いまのは嘘だけど、平山氏の『しょっぱいBBQ』と『無垢の祈り』は何度も読み返し「すげー」とつぶやいています。『無垢の祈り』は短編集『独白するユニバーサル横メルカトル』に、『しょっぱいBBQ』はこのブログでも紹介した短編集『他人事』に収録されていますので、ぜひ読んでみてください。

 

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

  

ある日突然謎の能力を手に入れた主人公が公安や過激派やヤクザや殺し屋に追われながらクラス会に出席するべく居酒屋に向かうという話を1日で書き上げようと着手してからもう三週間ほど経ちました。なにも思い浮かばないというよりは書いていて楽しいから広がるだけ広げてストレスなくずっと浸っていたいと思っただけで、射精を我慢してずるずると間延びするオナニーにとてもよく似ている。低賃金で働く人々が副業で殺し屋をやっているという設定にしたり、女子大生が風俗でバイトしちゃうような感覚で殺し屋やってるとか、そういうことを考えながら街を歩いているときは最高に楽しくいそいそしてしまいます。実家に電話しなきゃなあとかも、たまに考えます。

 

近所に「おさせ」と名付けた人懐っこい野良猫がいるのですが、こいつが本当にかわいい。野良猫界のマーゴット・ロビー。すっかりぼくに懐いてくれているので、おさせの前を通りがかるだけで、向こうから走り寄ってきてくれます。しっぽの付け根を執拗に撫でることで、おさせが身をよじったり地面にべたーっと伸びながらニャンニャン鳴く様を眺めるのが心から楽しい。たまに興奮してなのか爪を立ててきたり甘噛みしてくることがあるんだけど、猫に詳しくないのでなにを言いたいのかはわかりません(意図せずしっぽを踏んだときは本気で噛み付いてきました)。おさせの生息するエリアには、毎日決まった時間に猫に餌を与えにくるおばさんが現れるのですが、その人が現れるや否や、おさせはぼくを置いて餌を食べに飛んでいってしまいます。ああいやだ。自分に価値があると信じて疑わない人間みたい。そういうときのおさせは、本当に薄汚い野良猫にしか見えない。実際、清潔ではないのだろうが。

 

そんなこんなでここ数日、体調の優れない日々を過ごしていたのですが、いまはなんだかすこぶる元気。鶏肉を食べたことによりセロトニンが分泌されたことが理由だと思います。こういうことを忘れずに、次回もまた鬱屈とし始めたら鶏肉やカレーを食べ(チキンカレーなら尚良し)運動をしようと思う次第です。あと今気づいたんですけどこの記事が100個目の記事になるらしいです。そんなに書いてきたのか。みんな、いままで読んでくれてありがとう!これからも名伏し難い思い、綴っていくぜ!いま一番ムカつく俳優は三✕春✕。落ち着いてください。本当に嘘です。