暗順応

 

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2016年が始まった。開始早々、穏やかじゃない事ばかり起こっている。ベッキーゲスの極み乙女の人と不倫をした。橋本環奈がサカナクション山口一郎のツイートにいいねしていた。SMAPの解散騒動はなんともキナ臭い感じになってきた。あと高岡奏輔が三軒茶屋で人を殴って逮捕された。ぼくはといえば嫌いな友人に毎日LINEで汚い言葉を送り続けている。世界の終焉が近づいているんじゃないかと思うくらい陰鬱な毎日だ。

 

映画初めは『ブリッジ・オブ・スパイ』だった。スピルバーグ作品は面白いに決まってるが、実のところ全然観るつもりじゃなかった作品だ。ここのところ映画を観るにあたっての心の弾力が弱くなってきている。でもやっぱり、いざ鑑賞すると面白かった。終わりを予見しながらも淡々と会話続ける男たちの姿は涙が出るほど美しい。

 

印象的な夢も見た。夢の話は、人からすれば絶対に退屈だからやめておけという定説は承知の上で書くけど、ぼくは見知らぬイオンに映画を観に行く。そこで上映している映画は『イット・フォローズ』。Twitterでも話題だし楽しみだと浮つく自分。始まったのは以下のような内容だった。

 

 ・アメリカ人の主人公(20代)はフラフラした日々を送っている

 ・高校の同級生であるヒロインとも付かず離れずな関係

 ・ここのところ主人公は過去のことばかり振り返っている

 ・頻繁に挿入される回想シーン。そのほとんどが高校時代の淡い日々

 ・一方現在の主人公は、ぼんやりとした「なにか」に日常を蝕まれていく

・出口のない日常への不安をホラーとして演出した映画なのか、と思っているとクライマックスへ

 ・画面が暗転し4 Non Blondesの『Wat's UP』のイントロが流れ始める。

 
 4 Non Blondes - What's Up

 ・主人公の暮らす町のいたるところで暴動が起こっている空撮映像

 ・スタジアムのような場所では観客が全員腕を波打たせながらグラウンドへとなだれ込んでいく

 ・主人公はそんな街をさまよいながら、荒れ狂う人々の中にヒロインを見つける

 ・ヒロインも主人公と同じく正常な様子で、こちらを見つめ返す

 ・微笑むヒロイン。ぼくはその顔を見て、「この事態はヒロインの仕業」なのだと思う

 

そこで映画は終わる。夢も覚める。ぼくはまたLINEで友人に汚い言葉を送り続ける。ちなみに実際の『イット・フォローズ』がどんな内容かは知らない。地元じゃ上映していないからだ。

 

LINEと言えば、こんな話ばかりで申し訳ないんだけど、ここのところ心から退会したいと思っているグループがある。それは高校時代のクラスメートで構成されたグループなのだけど、どういうわけか頻繁に結婚だの妊娠だのの報告と共に、祝福の言葉とありとあらゆるスタンプが流れていく。もちろんおめでたいことではあるし、それを見て焦りを感じたりするわけじゃないから気にしなきゃいいだけの話ではあるのに、ぼくはなんだか気にしないことを咎められている気になって、結果それを気にして、おめでとうの文字や諸手を上げた動物のスタンプなどを片っ端から硬い棒で殴りつけたい気持ちになる。でも祝福ムードの最中、「○○が退会しました」なんて表示をみんなに見せるわけにもいかないし、「あ、こいつ……」と言われるのも怖いので、定期的にグループごと会話を全削除することによりささやかな勝利に微笑んでいる。勝利の味はとても苦い。

 

とにもかくにも、眠れない日々が続いている。厳密に言えば、夜眠れないのである。なので日中とにかく眠い。幸いにも定職についていないので、睡魔に屈することも多いのだけど、定職についていないからこそやらなければならない数多くのことが蔑ろになってしまう。昼夜逆転生活は恐ろしい。朝日を浴びることによって分泌されるセロトニンを感じたい。今日だってこんなブログを書くはずじゃなかったのに、眠れないし頭も痛いので何か気の紛れることをしたくなり、なんの起伏もない近況の報告をしている。

 

腹が立ってきたので、腹が立ってきたついでに許せないものについて思いを巡らせてみたら、自分の腕っぷしを自慢する人間への不満が湧いてきた。実はケンカが強いみたいなことを匂わせるのは、はっきり言ってしちゃダメだ。許せない。そんなこと言われたら怖いに決まってるのに、怖がらせるようなことをあえて言う神経にうんざりする。たぶん舞城王太郎芥川賞候補作『好き好き大好き超愛してる。』のタイトルを見たときの石原慎太郎くらいうんざりしている。そもそも飲みの席なんかで喧嘩強い自慢をされたら、そんなこと自分で言うな、人にでも言わせてろとぼくは思うかもしれない。でもぼくは同時に、「俺の知り合いはマジでやばい」トークを始める人も苦手なので、お前自身の話じゃないのならその本人を連れてきて喋らせた方がマシだから黙ってろと思うだろう。そうやって行き場をなくした「自慢」が渦を巻き、1つの宇宙になればいい。

 

 

 

 

 

 

いますぐ奴らの喉を突き、鼻を叩き潰せ。膝を踏み抜け。頚動脈を圧迫しながら、長渕剛の『Capten of the Ship』をフルコーラスで歌え。