MidnightInvincibleChildren

三年半ぶりに帰省した。

 

三年半の間に伯父と祖父母が亡くなった。空港まで迎えにきてくれた家族の車に乗って各家を回り、線香をあげた。一泊二日の予定だったので、懐かしむ時間はあまりなく、挨拶をして移動するの繰り返しで、長い一日目はあっという間に終わった。寝不足と疲れで車に酔い、夕方以降はずっと唸っていた。それでも大切な時間だったと感じる。

 

今の仕事を辞めてやると勇んでから早3年。ようやく転職サイトの記入事項をこれまでで最も埋めることに成功した。しかし今の職場で何を得たとか、強みだとかになると、積み重ねてきた苦痛だけが浮かんできて、ただただ苦しくなってくる。この苦しみはなんなんだ?と考えているうちにまた時間だけが過ぎそうで怖い。

 

職場の環境も定期的に大きく変わる。順応するために都度バタバタし、大事なことに対して興味がないふりを続けていた結果、すべてがすり抜けていくようになってしまった。僕は伯父や祖父母にもっと会いたかった。

 

もっとちゃんと怒るべきだったように思う。ずっと腹が立っていたのに、平気なふりをしてきた。それは怒っていないふりばかりしてきたからで、怒りを表明する方法が自分のなかでうまく機能しないからだ。少しずつでもいい、怒りはしっかり表明するべきだ。

 

自分が休みの日に飛び交うメールから事態を推測して落ち込むこと、上の決めたシフトによって変動する生活リズム、乱れる自律神経、反故にする約束と弁明、逸する機会の数々、僕はずっと怒っている。そしてその怒りに従った先の景色も、見ておく必要があると強く思う。

 

この土日も遅番で、月初で、僕は体力の許す限り怒り続けようと思う。小学生のころ、親と喧嘩して泣きながら家の外の柱をクワでちょっとずつ削っていた人間としても。