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テレビ東京60周年記念式典『祓除』にて

 

 

10月の下旬、友人から連絡が来た。

 

「これ念の為2枚取っといたんだけど、行かんか!?」

 

それはテレビ東京60周年記念式典『祓除(ふつじょ)』というイベントへのお誘いだった。

 

www.tv-tokyo.co.jp

 

youtu.be

 

11月18日土曜日。僕は会場である横浜赤レンガ倉庫に向かった。横浜駅まで1時間半。そこから地下鉄に乗り換え、日本大通り駅へ。こんなに遠かったっけ。最後に横浜に来たのは2018年の冬。中華街にて食べ放題のお店に入ったのを覚えている。赤レンガ倉庫付近は、やっぱり海沿いの歩道橋が最高で、テンションが上った。めちゃくちゃでかいクルーズ船も停泊していて壮観。笑っちゃうぜ。実際満面の笑みで歩いた。

 

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会場前で友人と合流する。待たせたお詫びだからと、レンガ倉庫内のかわいいお店でキッシュのプレートと青森のりんごをつかったシードルをご馳走してくれた。申し訳ないけど、最高でもある。申し訳ないという気持ちが全面に出るのもそれこそ申し訳ないので、ありがとう。本当にありがとう。美味しかったです。サンキューな。39。

 

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開演時間ギリギリだったので走ってテレ東のイベントブースに駆け込む。敷地に入ってすぐのところで『おはスタ』のトートバッグが売っていた。アイクぬわらとハライチ岩井*1のことを考えながら列に並び、指定された席につく。

 

モニターには大きく「祓除」の文字。

 

とにかく寒かった。会場が海のすぐそばだったし、風の強い日でもあった。あんなに寒い屋外で、大勢の人で集まり、気持ちの悪い動画を立て続けに何本も観て、よしぴよさんの祈祷を見守る。なんだこれ、とずっとわくわくした。震えてもいた。

 

僕はテレビ東京の大森さんが手掛けた数々の番組やフェイクドキュメンタリーQ、梨さんや背筋さんの作品に対して特に考察したことはない。完全に享受する側に回って楽しんでいる。今回もリンクしそうな「断片」の気配に胸をざわつかせることそのものを楽しんだ。

 

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個人的にはスナッフビデオ交換会で入手したMOに入っていたという「開けた土手の上を散歩している親子三人が、謎の音と物体に遭遇した直後、とんでもない”飛躍”を見せるホームビデオ」と、「ノストラダムスの大予言を信じて地下室に閉じこもった男の奇妙すぎるVlog」が特に好き。前者なんて設定からしていささか突飛すぎるが、僕が思春期の頃に感じていたインターネット的なものへのザラッとした感触も想起され、グッときた。開けた場所なのにどうしようもない目に遭うという点も新鮮。

 

イベント終了時の、狐につままれたようにみんなでじっとするあの空気も会場ならではの体験だった。現在もいろいろ考察が盛り上がっているみたいなので、すこしずつチェックしていっている。怪談などのみそは「文脈を見出す行為」だと思うので、どんどん盛り上がってほしい。

 

家まで帰るのにまた電車で二時間近くかけないといけないのはわかっていながら、久々の友人と感想をおしゃべりしたくてファミレスに入った。ファミレスの猫型配膳ロボットを始めてみたといっていた。もともとそうではあったが、友人はどんどん優しい人間になっているんだなと感じた。そんなことをしみじみ感じる夜だった。

 

日をまたいで家に帰った。駅からの道中、空き家がいくつかあるのだけど、カーテンのかかっていない窓を見るのがなんだかいやだった。いとうよしぴよ氏による”設定完了”の意味は、これから理解するのかもしれない。おめでとうございます。

 

 

配信でも見ることができます。ぜひ設定しましょう。

pia-live.jp

 

 

 

 

*1:色んな人と話し合った結果、個人的にはやっぱりキツイ寄りの感情です。