マーファカナイト

 

寒い町から友人が来た。ここでは便宜上【君のフランチェスコ】と呼ぶ。彼は「僕の大学時代の友人の、高校時代の後輩」だ。自分でもいまいちピンときてないので、読み返しやすいように太字にしました。つまり大学が同じわけではないので、大学を卒業するまで会ったことすらなかった。しかしSNSが隆盛を極める現代においてはそんなこと関係ない。初めて会った場所は埼玉で、駅前の和民で昼間から飲んだ。その後彼は地元に帰ったので、会うのは今回で三度目だし、三年ぶりということになる。

 

土曜の夜だった。僕は電車を乗り継ぎ都内のO町に向かった。【君のフランチェスコ】は東京旅行の最中で、【イノウエ】の部屋に泊まっていた。ちなみに【イノウエ】ともSNS界のコンプトンことTwitterを介して知り合った。つまりストレイトアウタツイッターな僕らは合流するや即日高屋へ向かってビールで乾杯。おつまみ三品盛りを食べながらおしゃべりをした。色々話しているうちにサム・ライミ版『スパイダーマン』の話題になり、「キルスティン・ダンストは全然ブスじゃない」という話をした。「石原さとみとかをアイコンにしているようなくそったれどもがキルスティン・ダンストをディスっているのがどうしても許せない」と【イノウエ】は震えながら漏らした。おそらくかなり怒っていたのだろう。この世界には悪いやつが多すぎる。

 

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夜の東京を歩くのは久しぶりだったし、それを楽しいと感じる体験もまた、久しく味わっていなかった気がする。ビルがでかいねとか、急に住宅街だねとか、あのマッサージ店はエッチな行為ありかなとか、この町マッサージ店ばっかりだねと話しながら【イノウエ】邸に向かう。コンクリ打ちっぱなしの壁がクールなその部屋で、またお酒を飲んだ。ベイビーレイズJAPANの動画を観ながら【イノウエ】並びにすでに布教済みである【君のフランチェスコ】両名の推しを確認したり、Amazonプライムビデオで『パニッシャー:ウォー・ゾーン』のアクションシーンだけを観たりした。それから、なんとなく盛り上がるかなと思い『ストレイト・アウタ・コンプトン』を流した。

 

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【イノウエ】の部屋には音楽制作機材があり、そこから流れるビートに合わせてフリースタイルっぽく振る舞いながらただ喋る、という遊びをした。これは前回【イノウエ】と遊んだ際に酔った勢いで始めたことなのだが、リズムに合わせて言葉を紡ごうとする能動的姿勢が思いもよらぬ本音を引きずり出してくれることが多々ある。僕は最近あった嫌なことやムカつく人間のことを思い浮かべては韻も踏まずに早口の悪口をまくし立てていた。しかしその日は度数9%のチューハイを控えていたことから、言葉がうまく出てこないし自分を鼓舞するフロウも生まれない。また、僕の中にあるヘイト残高が雀の涙ほどしかないことも災いしていた。本来喜ぶべきことのはずだが、いざとなると物足りなくも感じる。クソが。僕はTwitterInstagramをのぞいてはカチンと来ることを探す、そんな不毛な行為にまで走った。

 

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そのときだった。【君のフランチェスコ】が僕のあとに続いた。彼は「インスタ映え」と「しょうじょう蝿」で痛烈な韻を踏んだのだ。羨ましかったので、僕も慌てて韻を踏もうと必死で考えたが、考えれば考えるほど脳が硬化していくような感覚に襲われ、ついにはなにも言えなくなった。興に乗ったらしき【君のフランチェスコ】はその後も強烈なパンチラインを叩きつけた。テレビ画面ではシュグ・ナイトが駐車場で男をボコボコにしていた。

 

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午前11時ごろ目覚めた。成増のコメダ珈琲で豆を食うという予定も面倒なのでやめにする。僕らは各々のタイミングで起床し、目覚めのビートを流したり、昨夜の残り物であるポテトチップスや煮干しを食べたり、YouTubeなどを観て過ごした。最後にみんなでカフェに行って日曜の午後を彩ろうということになった。外に出るころにはすでに日は傾きかけていて、気持ちのいい風が吹いていた。あまりにもあっというまだ。日曜の午後に碇をつけたいと思った。いつだって気がつけば夕日と共に地平線の向こうに消えてしまう。日曜は静かに遠のいていった。

 

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本当ならもうひとり友人がくる予定だったのだ。しかし彼は急な出張を入れられてしまい、長野に行っていた。それはとても残念なことだし、同時にその苦痛を察したりもするが、ここではあえてまたの機会を設ける口実にしたいと思う。ということで、僕はそんな彼にLINEで送るために何枚かの写真を撮っていた。和気藹々とした雰囲気が伝わればとの思いを込めて何枚も撮影した。最後にそれらの写真をここに貼って筆を置こうと思う。あの夜、同じ月夜のもとにいたことを、ここに残しておくのだ。

 

 

 

 

 

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我が懸賞生活

 

ポストに不在連絡票が入っていたので確認すると、送り主のところに「Tジョイ」と書いてあった。Tジョイといえばシネコン会社だ。なにかが当たったに違いない。そう確信して、過酷な労働を強いられている運送会社に再配達を依頼した。すべての労働がもっと楽になってほしいと願いつつ、届けられた長いダンボールを受け取る。この大きさと形からして中身はもしや……

 

 

あ!!!

 

 

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スパイダーマン:ホームカミング』の公式ポスターだ!!!

 

 

サイズを測ってみたところB1サイズ。でか。

 

部屋に飾ろうと額縁を検索してみたところ、B1サイズは最安値でも2500円くらいはするそうです。でもせっかくなので飾るつもりです。

 

思えば今年は懸賞に応募して当選することが多い気がする。そもそも積極的に応募するようになったのも今年からだから、この当選率がとれほどのものなのか比較する対象がありません。

 

四月にも『レゴ®️バットマン ザ・ムービー』のTシャツが当たったし、先月はデスプリのキウイのぬいぐるみも当たりました。でもまだまだ欲しい。なんだって欲しい。底なし沼に投げ入れられた石が波紋を生む。俺の欲望は拡散される。今年中にあと1つは当ててやりたい。なにかを絶対に当ててやる。額縁を買わねば。

 

 

 

他意無

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とにかくお金がない。慢性的な金欠。もちろんその責任は自分にあるのだけど、お金がないので反省や未来のための計画立案にカロリーを割く精神的余裕もない。そういうことにして怠けたい。殺したくなるから説教も遠慮したい。渾身の反省もポーズでしかない。これだけ悲観していればなにかしらの免罪符が得られるだろうという浅薄な考えが性根に刻まれているがゆえの下卑た脊髄反射でしかない。とにかくお金がない。勝手にお金が入ってきてほしい。本音を言うと僕のnoteに投げ銭してほしい。ほしい物リストを公開したときに、あれこれ恵んでほしい。広告を連打してほしい。Amazonのリンクから買い物してほしい。でも本当はこんなこと言いたくない。ずっと涼しい顔をしていたい。困っている人を助けたい。困っていない側として街を歩きたい。

 


 

大学四年の卒業間近、ゼミの四年生メンバー三人で教授になにかをプレゼントしようという話になった。女子Aから上がった案は、詩人にメッセージを代筆してもらい、それを額縁に入れプレゼントするというものだった。え、詩人?と一瞬だけ思った。本当に一瞬だけ思った。でもその詩人がどういう人か、実際に見てみる前からイメージだけで判断するのはよくない。だから僕らは休日に詩人のもとへ向かった。詩人は頭にタオルを巻いてジンベエを着ている30代くらいの人で、奥さんも子供もいるとのことだった。お土産品店がいくつか入っている建物の一角にスペースを借り、長机とパイプ椅子で音楽を聴きながら浮かんできた言葉ささっと書き出すことで生活しているらしい。僕はちょうど内定をもらえないまま卒業が決定した身だったので、なるほどそうやって糊口をしのぐことだって可能なんだなとか、努めて好意的なことを思うようにしていたのだけど、内心では「大丈夫か」と思っていた。『アフロ田中』で田中が似たようなことしていたからだ。しかし立案から予算のことまでぜんぶ女子Aに任せてしまっていたので、ここにきていっちょまえに水を差すわけにもいかない。だからまあいいか、そう思っていざメッセージを依頼。すると詩人はヘッドフォンを耳に当て、音楽を聞き出した。ミスチルだった。それから小さな声でぼそぼそ歌を口ずさみ、身体を前後左右に踊らせながら色紙に筆を走らせていく。僕ら三人は静かにその様子を見守っていた。途中、女子Bと目が合ったけどすぐに逸らした。

 

完成した詩を手に、スターバックスに寄ってみんなでコーヒーを飲んだ。確か当時の僕もとにかくお金がなく(学生なので当然)、本当はスターバックスになんて行きたくなかった。コンビニで100円のコーヒーでも買って早々に解散しても充分だと思っていた。とはいえ卒業間近なのだ。こういうひとときを無下にはしたくないと思った。

 

女子Aはスタバの店員(たぶん同じ大学の人)と知り合いだったらしく、カップに「Thank you!」というメッセージを書いてもらっていた。続く僕と女子Bのカップにメッセージはなかった。スタバのそういうところがな~と思いながら、席について書かれたての詩をみんなで読んだ。とにかく無難な言葉が並んでいて、プレゼントとしてはむしろ好都合にも思えた。それから卒業間近っぽい話をした。誰々がようやく進路決まっただの、来月の何日にこの街を出るなど、そういう話だ。同じ分野の男女がこのタイミングで付き合ったという話も聞いた。ふたりとも地方公務員になることが決まっており、それぞれの内定先である行政も近いとのことで、卒業後も充分に交際を続けられると判断してのことらしい。今にして思えばなにひとつ面白くない話だけど、当時の僕は「あいつとあいつが?」という点に気を取られ高揚していた。全然意外な二人ではなかったのだが、人の色恋沙汰が大好きなのだ。

 

不意に女子Aが「残念だったね」と言ってきた。

なんで?と聞き返すと、「あの子のこと好きなんだと思ってた」と笑う。どんぐり眼でひっくり返った。なんだって!?と思った。

 

確かに、関わりのある女の人が誰かと付き合うと、大なり小なり残念な気持ちが湧いてきたりもするかもしれない。「選ばれなかった」という事実がそこに残るからだ。かといってじゃあどうしても選ばれたかったのかと言われれば違うし、好きだったのかとなると話は別だ。バカにしてもらっては困るのだ。一応良い匂いがする人だな、とは思っていた。それに同じ分野でいえば、僕は別のおっぱいの大きい女子のほうが好きだった。一度なにかの飲み会の帰りに、そのおっぱいの大きい子と雪道を歩きながら進路の話をしたことがある。その子は「わたし、ほんとになにもしたくないんだ」と言って笑っていた。「おれも!」と同意した。その子にはずっと彼氏がいて、その彼氏は卒業後、消防士になったと聞いた。 なんだか公務員ばかりが登場する話になってしまった。僕の周りでいい思いをしているのは、決まって堅実なやつらだ。なぜ気づかなかったのか。気づかないふりをしていただけだ。

 


 

 

でもいいのだ。どんな立場でいようと悩みは尽きることはないと思う。悩むことによって、諸行無常に対するチューニングを行っているのだ。このまえの土曜日、いまの部屋に引っ越してから初めて友達が遊びに来てくれた。サイゼリヤでワインを飲み、フードコートで缶チューハイを飲み、夜のベンチでもまた色々と飲んでいたら恥も外聞もなくサイファーが始まり、フリースタイルだからという免罪符のもと罵詈雑言を吐き散らしてゴキゲンになっていると一人が潰れ、結局みんなで僕の部屋に向かって寝た。全然悪くなかった。言葉にするには腰が引けるが、たぶん不幸とは違うところに僕たちはいたと思う。そんな夜だった。

 

だからもう大丈夫です。僕のnoteに投げ銭したり、ほしい物リストを見てあれこれ恵んでくれたり、広告を連打したりAmazonのリンクから買い物してくれなくても結構です。今夜はなにか美味しいものでも食べてください。だって金曜日なのだから。僕はディスカウントストアで買った60円のカップラーメンを食べながらそんなあなたのTweetに「いいね」を押します。『ダイ・ハード4.0』のパソコンみたいに、エンターキーを押した瞬間に爆発したらどれだけいいか。風の薫りがすっかり秋です。

 

 

 

僕のnoteです。他意はありません。

note.mu

 

僕のほしい物リストです。欲望の欠片たちをぜひ覗いてみてください(他意無)。

www.amazon.co.jp

 

 

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自宅鑑賞映画(2017年8月編)

 

 

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 

『クラウン』(8/4)

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Netflixで鑑賞。この監督はずっと子供対大人を描いている。

 

 

 

『ドラゴン×マッハ!』(8/4)

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レンタルDVDで鑑賞。過ちは犯すものの、正しい道にしがみつこうと戦う男たちの話。アクションも文句なし。マックス・チャン最高。

 

 

 

『哭声/コクソン』(8/4)

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レンタルDVDで鑑賞。振り回されながら観た。最高に面白い。

 

 

 

『Mr.&Mrs.スパイ』(8/6)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。グレッグ・モットーラの描く、不意に訪れる眩しい時間が今回もばっちりあった。大好きな監督。

 

 

 

ネオン・デーモン』(8/7)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。集中力がもちませんでした。

 

 

 

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(8/9)

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レンタルBlu-rayで鑑賞。ティム・バートンX-MEN。ホローのルックがいいですね。

 

 

 

『キングのメッセージ』(8/11)

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Netflixで鑑賞。派手さはないけど面白い。敵を襲うため金具店で購入するのが自転車のチェーンというところも南アフリカのストリートを生き抜いた男の選択といった感じがあって良い。

 

 

 

スパイダーマン』(8/14)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。最高。

 

 

 

バーニング・ブラッド』(8/22)

『デンジャラス・プラン 裏切りの国境線』(8/23)

Netflixで鑑賞。感想は別記事にて。

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 

 

『バッドママ』(8/25)

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Netflixで鑑賞。名演説映画。アメリカのコメディ映画は敵にも優しい。

 

 

 

 

ヒットマンズ・ボディガード』(8/25)

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Netflixで鑑賞。愉快な佳作。目新しいアクションは特にないけど、いつもの感じで安心して楽しめる。

 

 

 

Death Noteデスノート』(8/26)

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Netflixで鑑賞。全然あり。というかかなり好き。原作が大嫌いなのでまったく期待してなかったというのもあるけど、登場人物がことごとく無様なのが良かった。「青春の黄昏」を描いている点も好き。途中に出てくる「ルールが多すぎる!」というセリフもちょっと面白かった。「人間ておもしろ!」なのは、個人的にこっちだったってことなんだと思います。

 

 

 

以上、13本!

 

 

 

 

【スコット×麻薬カルテル】2本立て/『バーニング・ブラッド』&『デンジャラス・プラン 裏切りの国境線』

 

vs麻薬カルテル

現代のハリウッド映画における「敵」は、テロリストから麻薬カルテルに移行しつつある。かくいう僕も麻薬カルテルものが大好きだ。ドラマで言うと『ブレイキング・バッド』を始めとして『ナルコス』、『オザークへようこそ』と傑作揃い。あのシュワちゃんなんて『ラストスタンド』、『サボタージュ』と2作連続で麻薬カルテルとぶつかっているし、 『ランボー』最新作は麻薬カルテルが相手という噂が立ってから、はや二年が経っている。

 

実はつい最近も僕は麻薬カルテルものの映画を2本観た。そして偶然にもどちらも主演がスコットという名の俳優だったのだ。スコット・アドキンススコット・イーストウッドである。どちらもこじんまりとした映画だが、光る部分のある作品で面白かった。

 

 

 

スコット・アドキンスvs麻薬カルテル/『バーニング・ブラッド

 

 

スコット・アドキンスといえばめちゃくちゃ動けるアクション俳優。『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』ではあの悪名高いデッドプールのスタントも担当している。『エクスペンダブルズ2』ではヴァン・ダムの右腕を演じ、あのジェイソン・ステイサムとバネとキレのある格闘を披露していたし、最近だと『ドクター・ストレンジ』でマッツ・ミケルセンの部下も演じていた。

 

本作では、開始早々アドキンスが麻薬カルテルの本拠地に単身殴りこみ。ベルトのバックルに仕込んだナイフ一つで武装した男たちを次々と殺していく。彼の身体能力が遺憾なく発揮されていて、めちゃくちゃ楽しい。

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でもどうしてこんな無茶を?と思っていると、彼は奥の部屋に監禁されていた一人の女性を救出する。それはアドキンスの姪だった。姉の再婚相手が麻薬密輸の仲介人なのだが、お金を誤魔化したかなにかでカルテルの怒りを買い、娘を人質に取られていたのだ。おじであるアドキンスは元軍人で、上官をぶん殴って逃走するほどの暴れん坊。姪っ子奪還に一役買ったわけだ。

 

そんなアドキンスは姪っ子を連れて姉の家に帰宅。ろくでもない男と結婚しやがって! と姉を詰りつつ、いますぐ荷物をまとめ追手から逃げるよう忠告。しかしカルテルに買収されている保安官(ニック・チンランド)が訪問し、逃亡の身であるアドキンスを逮捕しようと時間を稼ぐ。こういうキャラも麻薬カルテルものには欠かせませんね。

 

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その間、メキシコからはSUV三台分の武装した男たちが向かってくるのだが、ここでいちいち全員の名前をテロップで紹介。心憎い演出だ。

 

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なかでも“狂犬”J.J.クルスが印象深い。中盤でスコット・アドキンスとタイマンを張るのだが、アドキンスにも引けをとらない身体能力を見せるのである。

 

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ラッパーの般若にちょっと似てる。 

 

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ナイフでさっさと殺してしまおうと向かってくるアドキンスに対し、自らのベルトを素早く外して応戦するなど、「実戦に長けている」演出もあり。アドキンスのサッカーボールキックへのカウンターとして、体をよじらせ地面に押し倒すなどアッ!と驚く動きも見せる。ついつい嬉しくなってしまいます。

 

カルテルには復讐の他にも目的があった。それはアドキンスがうっかり持ち帰った手錠の鍵に、滅茶苦茶大事な情報の詰まったUSBフラッシュメモリもぶら下げられていたのだ。かくしてアドキンスは姉の家に立てこもり、警察にも頼れない状況でカルテルの殺し屋たちを迎え討つ。人手が足りないので姉や姪の力も借りる。ど田舎の荒野と一軒家を主な舞台に据えることで低予算でも問題なし。あとは役者たちの身体性で引っ張るという潔い映画で、しかもたったの85分。このちょうどよさ。ごちそうさまでした。

 

 

 

 

スコット・イーストウッドvs麻薬カルテル?/『デンジャラス・プラン 裏切りの国境線』

 続く二本目は、クリント・イーストウッドの息子、スコット・イーストウッド主演で綴られるあまりにも苦い青春映画。

 

 

主人公は無職。仕事を探せどろくな求人がない。あっても経験者のみの募集。母親は乱暴な男と付き合っているし、家にいても退屈なテレビを眺める無為な時間がただ過ぎゆくだけ。

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そんなある日、彼は友人の誘いに乗ってメキシコまで遊びに行く。友人はバーで女を買うが、なかなか戻ってこない。カウンターで飲んでいた主人公のもとにやってくるのは怒りに震えるメキシコ人の男だった。

「金を払え。おまえのダチは俺の女房を抱いて逃げた」

バカバカしい強請りだ。主人公は相手にしない。しかし男があまりにもしつこく高圧的なことから、ビールの瓶でその頭を殴ってしまう。有り金をすべて奪われた状態で放り出される主人公。そこに一人の若者が近づいてくる。

「見てたよ。散々だったな。朝食をおごるぜ」

おしゃべりなその若者は仕事を紹介したいという。彼が呼び寄せたのはキャプテンと呼ばれる初老の男だった。キャプテンは麻薬カルテルを襲撃し、金を奪うことで生計を立てていた。帰りたい場所などどこにもない主人公は、キャプテンについていくことにする。

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といった感じのあらすじなのだが、本作では麻薬カルテルはあまり登場しない。キャプテンという男は麻薬カルテルへの襲撃や強奪を生業としているが、その実行は引き取った不良や身寄りの無い子供たちで組織した私設部隊にさせているというろくでもない男だ。そんなキャプテンのもとで働きながら、少しずつ頭角を現す主人公。おまえにはリーダーとしてみんなをまとめてほしい。キャプテンから直々にそう伝えられるが、本作の主人公はどんなときであろうとどこか居心地の悪そうな顔をしている。立ち入り禁止の母屋でキャプテンが囲っている愛人とこっそり関係をもったりもするのだが、かといって深い仲になるわけでもない。常にどこか虚無に包まれている。

 

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ちなみに愛人役のアンジェラ・サラフィアンがこれがまた眠そうな目をした美女なので、「うっかり一線を越えてしまいそう」な説得力がある。

 

 この主人公は暗黙のうちに「そういうものだ」とされている物事に対してどこか敏感だ。きついシゴキに対しても、キャプテンのやり方に対してもどこかのれないまま、仕方なく付き合っている感じ。こいつがずっと無職だったのもわかる気がする。そんな彼の窮屈な心情を、メキシコ国境沿いの広大な荒野が象徴している。どこに行ってもなにもない。ああ面倒くさい。しかしそんな彼にも捨てきれないものがある。それはちょっとした正しさだった。

 

ということでこれといった派手な見せ場があるわけじゃないが、子供も容赦なく死んでいく倫理の彼岸メキシコと、そこでのあまりにも苦い青春の物語として観ると胸に迫るものがある。また今作のように、麻薬カルテルの悪行から派生した隙間の物語が、今後はどんどん増えていくんだろうなとも感じた。

 

 

今後の麻薬カルテルものに欠かせないもの

何の気なしに「麻薬カルテルものであること」「主演がたまたまどっちもスコット」などを理由に選んだこの二作だが、意外な共通点が見受けられた。

 

 

 

 

 

 

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どっちもニック・チンランド!

 

 

麻薬カルテルの悪行から甘い汁を吸おうとする悪いアメリカ人像を担う俳優として、向こうではポジションが確立されているのかもしれない。今後麻薬カルテルものにニック・チンランドが登場した際は、充分警戒したい。今後も麻薬カルテルものから、ますます目が離せない。

 

 

 

 

能動的絶対生存宣言

 

小学生のころ、ある本を読んでいてとても印象的な言葉に出会った。それはトンチを利かす小坊主が活躍するシリーズもので(たぶん)、夜道で出くわすと必ず質問をしてくるという怪僧との問答の中に出てきた(と思う)。

 

「“生きている者”とは?」

 

「“必ず死ぬ者”なり」

 

確かに!と思った。それからやべえじゃんという強烈な不安にも襲われた。おれもいつか死ぬんじゃん、というのちのち定期的に直面することとなるこの世界の約束事を強く意識した初めての瞬間だったかもしれない。生きてるってことはいつか死ぬ。それがたまらなく恐ろしい夜もあった。とはいえそれも遠い日の記憶で、今じゃいつか死ぬのかとかそういうことを考えようとしても、いたずらに切迫しないよう脳が深追いしなくなった。蓄積された時間と記憶から成る制御装置がこめかみのあたりに入っているのだ。

 

 

去る金曜日、沖縄のともだちふたりと新宿で飲んだ。

このふたりとはちょうど1ヶ月前にも渋谷で飲んでいる。関東のあちこちに散らばっているので、飲むとなれば東京都心と相場は決まっていた。待ち合わせ場所である新宿駅東口の広場に一番乗りしていたのは友人Hで、僕は二番目だった。居酒屋を予約してくれていた友人Yはまだ来ていなかったので、僕とHは中野区が配布している路上生活者向けの活動案内パンフレットを読んで過ごした。

 

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登場したYは真っ黒に日焼けし、ヒゲだらけの顔を人懐っこそうに崩していた。向かった居酒屋の個室にはブラックライトが設けられていて、おしぼりが光っていた。僕らはビールを飲みながら、お盆休みをどう過ごしたかという話をした。Yは沖縄に帰っていたそうだ。Hは会社勤めではないのでお盆休みというものがなく、その話はすぐに終わった。そういうこともあって、僕はHが吉原の高級ソープにいったものの射精はあくまで射精でしかなかったと感じて虚しかったという話をしてくれとふった。僕はその話が好きで、Hに会うたびせがんでいる。さすがに飽きてきた気もしていたけど、今回はその話に対する「ぐっさんも同じことテレビで言ってたぜ」というYのコメントが引き出せたのが新鮮だった。思えば僕らはもう十年以上も射精しているのだ。数字で見るとばかみたいだね。ビールが倍苦くなった。

 

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金曜日でお店も混んでいたから、僕らは時間きっちりに追い出された。新宿はまだまだ全然賑わっていたし、どこも明るく視界がクリアだ。僕とYは二丁目で飲もうと提案したが、Hは強烈に渋った。その日公開のアニメ版『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』をバルト9で観るつもりだったそうだ。いいよやめとけよ、どうせ『君の名は』みたいにはいかないぜ、と僕は言ったが、それでもHは帰りたがった。映画はあくまで言い訳だということもわかっていた。Hは自分の時間もしっかり大事にする男だ。僕もそこんところは同じスタンスなので気持ちはわかる。しょうがないので三人でラーメン屋に入り、とんこつラーメンを食べた。僕はぜんぜんお腹が空いていなかったが、ふたりがすぐに完食してしまうので、慌てて麺をすすった。

 

Hと別れた僕とYは宣言通り新宿二丁目に向かった。去年の四月にも遊びに行ったお店があって、そこはノンケの人や女性でも入れる。入り口を開けた瞬間、浴衣を身に着けたママならぬパパが友人Yの顔を見て声を上げた。一年以上も空いているのに覚えているらしかった。僕らはそこで朝の五時まで飲んだ。Yは異常なバイタリティの持ち主なので、来る人来る人に話しかけては「女とはやったことある?」というヒヤヒヤするほどデリカシーのない質問を繰り返していた。なのに、Yは異常にモテた。この店一番のイケメンに「一回フェラさせて。そうすればわかるから」と言わせたあたりまではまあそういう接客トークなんだろうで片付けられたが、来店した若いイケメンに「いまいるなかで一番タイプは誰?」と尋ね、恥ずかしそうに指を差されていたあたりからは漂う信憑性を無視できなくなっていた。僕はお酒のせいで若干気分が優れなかったこともあり、そんなYの隣りにいるなんでもないやつみたいな空気にはっきりとした不満を覚え、ウソでもいいから少しくらい僕もチヤホヤしてくれよ!とひっそり寂寥にもたれかかっていた。

 

茨城からきたという二十代前半の仲良しノンケ三人組とも話した。彼らも久々に都内で飲んでいたらしく、キャバクラか二丁目で迷って、この店を選んだそうだ。それを聞いた店員のイケメンは「それは正解。キャバクラのなにがいいの?」とキャバ嬢のトークスキルの低さをこれでもかと罵った。僕は沖縄で働いていたころに上司に連れていってもらった地元のしょぼい店にしか知らなかったが、概ね同意した。途中、『ピンクフラミンゴ』のディヴィアンそっくりのベテランと同伴する男の人が来店。たぶんなんらかの業界人なんだろうなと思って眺めていたら、どこかで見たような顔で、何回か前の芥川賞を受賞した作家にそっくりだった。そんなこんなで始発の時間を迎え、僕らは店を出た。帰り際、イケメン店員が見送りに出てくれ「すごく癒やされた。あなたみたいな人がいると日本もまだ安心だわ」と豪快なことを言ってくれた。なに言ってんだとも思ったが、こういう優しい嘘に信じるという嘘を重ねることに酔って刹那的な事実に変えてしまえるんじゃないかと思い、やったー!と言った。

 

外はすっかり明るくなっていた。頭が痛く、これから電車にのることが億劫で仕方なかった。Yはゾッとしないほど元気で、「これから朝キャバ行こう」と言った。冗談だろと思ったので絶対嫌だと言ったら渋々引き下がってくれたが、底なしのバイタリティにめまいがした。

 

僕は新宿駅から東京駅に向かい、そこから乗り継いで家まで帰ることにした。中央線に乗って東京駅まで向かうと、ここらで一旦吐いておいたほうがいいと思った僕はトイレを探した。構内には始発を待つ人たちがそこかしこにいた。見つけたトイレの個室に入ると、僕は気合を入れて喉の奥に指を突っ込んだが、なかなか胃の中のブツは出てこなかった。ちくしょうめ、こちとら電車で酔いたくないんだ。しばらく試行錯誤していると、昨夜のラーメンの塊がちょっとだけ出てきた。えらく水分が少ないな、と思っていると喉に違和感。咳払いを続けても呼吸が楽にならない。しまった、と思った。完全に油断していた。小説なんかではよく目にしていた「嘔吐物が喉に詰まる」という描写だが、それがまさか自分の身に起こるだなんて想像もしてなかった。僕は個室から飛び出ると、かすれた声を上げながら壁掛洗面器に向かった。どれだけ強く咳き込んでも喉の通りはまったくよくならない。パニック状態の頭は一方でひどく冷たく、意外と人はこうやって死ぬのかもしれないな、と考えていた。

 

まず思ったのが、たくさん嘘をついてきた、ということだった。現在進行形の嘘だって山ほどあった。死んでようやく明るみに出ることだってあるんだろうな。それを知った人たちのリアクションなんかを想像してみる。このまま死ぬのはちょっとみっともないな、と思った。

 

自動水栓からの水を手のひらに受け、それを飲み下すと同時に呼吸が楽になった。引いてダメなら押すんだ。僕は拍子抜けすると同時に、また急に呼吸ができなくなってしまうんじゃないかという恐怖にまとわりつかれていた。死ななくてよかった。早朝の駅のトイレで、友人と別れた直後に死にたくなんてなかった。本当によかった。酔いは覚めていたが寝不足気味ではあったので頭はぼんやりとしていたが、瞬間最大風速的恐怖の名残はしばらく尾を引いていた。

 

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死んでたまるか。僕は帰りの電車で爆睡した。ちゃんと生きるためだ。建前ではなく、能動的に湧いてきた欲求に感動して、土曜日は結局一日中寝ていた。ご飯もよく噛んで食べるよう意識し始めた。バリカタ麺を急いで食べなければ喉に詰まることもなかったはずなのだ。いや、それ以前に気持ち悪くなるまで酒なんて飲むのがくだらない。身の程を知り、余裕を維持するのだ。臨死体験の反動からバイタリティを得た僕は、先日クソみたいな営業マンのあやふやなセールストークに飲まれて契約してしまったWi-Fiも速攻で解約した。いまの僕なら営業マンをぶん殴って追い返せる。拉致ってボコボコにする様子をビデオに録画し、本社に送りつけ身代金を要求したっていい。でもやらない。僕の大事な人生への関与を、絶対に許可してやりたくないからだ。

 

今後の日本のためにも、食べ物はとにかくよく噛まなければならない。

 

 

 

 

 

日本版『ファーゴ/FARGO』の舞台は血にまみれた埼玉!/『GYODA』

 

 

 

 

日本にも『FARGO』はあった

『ファーゴ』といえば、コーエン兄弟が1996年に制作した映画で知られている。ノースダコタ州の都市ファーゴとその周辺を舞台に、ちょっとした邪な思いつきをきっかけとして、事態が徐々に酸鼻を極めていく様子をブラックでオフビートなコメディタッチで描いている。さらには物語の頭で「これは実話である(THIS IS A TRUE STORY)」という文言を提示してみせるという大胆な演出も本作の特徴として有名だ。

2014年にスタートしたドラマ版『ファーゴ/FARGO』は、映画版を原案としたシリーズであり、こちらの方も2017年現在、サードシーズンまで製作されるなど好評を博している。

 

     

 

シリーズとして見た場合の特色としては、田舎を舞台にちょっとした欲望が悪い連鎖を起こす点と、その過程、あるいは行く末にオカルト的要素が絡んでくる点などが挙げられる。なんとなく、日本を舞台にしてもでもできそうな気がする。

 

和製『ファーゴ』で思い浮かぶのは、2005年に山下敦弘監督が撮った『松ヶ根乱射事件』だ。雪の降り積もる「日本のどこか」を舞台に、本家よろしく「実話」であることを堂々提示しながら次々と陰惨な出来事が進行していくところなど、「田舎は最悪映画」としても個人的に大好きな一本である(過去記事でも触れています)。

 

 

 

 

 

 今度の舞台は日本の関東

そして今回、なんと本当に日本版『FARGO』と呼べるドラマが登場した。その舞台はなんと関東。しかも埼玉なのである。タイトルはずばり『GYODA』。まんま行田市だ。

 

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ここです。

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行田市 - Wikipedia

 

このドラマも本家『FARGO』と同じように、タイトルとなった地、及び近隣の町々を舞台に物語が展開していく。いったい埼玉県北部にどんな物語が待ち受けているというのか。 作中のキーワードを確認したい。

 

 

作中キーワード

 

【爬虫類専門店 Exotic Pleasure】

熊谷にある爬虫類専門店。物語の中心を担う。

 

 星野幸雄(ダンカン)

55歳。Exotic Pleasure店長。輸入した爬虫類を法外な値段で売りつける詐欺行為に手を染めている。そのためトラブルには事欠かないが、何年も前から殺人にも手を染め、その遺体を秩父山中にある心霊スポット『闇の森公園』内の廃墟で解体している。自称30人殺し。

 

斎藤常信(児嶋一哉アンジャッシュ

43歳。爬虫類専門店を経営していたが、星野に声をかけられビジネスパートナーとなる。妻子持ちであり、星野の凶行と、共犯としての自分に強い恐怖を感じている。

 

星野愛子(浅野温子

54歳。星野幸雄の妻。前夫との間にできた長女と、星野との間にできた次女がいる。夫の犯罪行為を指揮している。

 

 

 

【埼玉県警】

渡部ふみ(荒木優子)

28歳。刑事部捜査第一課所属。数年前から埼玉県北部で度々発生している失踪事件に目をつける。

 

新井康夫(安田顕

49歳。刑事部捜査第一課所属。2年前に妻を亡くした。幼少期の星野幸雄を知っている。

 

後藤太郎(山口智充

43歳。刑事部捜査第四課。城石組若頭の失踪に関して捜査を進めている。

 

 

 

【城石組】

埼玉県北部を縄張りとする暴力団

 

及川喜久雄 (花山司)

55歳。城石組若頭。星野と懇意な間柄だったが、金銭的なトラブルにより関係が破綻。脅迫を続けていたところ、星野に殺害される。県内の高校に通う15歳の愛人がいる。

 

村田眞一(青木崇高

35歳。城石組構成員。及川の失踪に関与していると確信を持ち、星野を執拗に追い詰める。極真空手二段。

 

窪田想(池松壮亮

21歳。高校を中退し、地元の友人らと不良行為に明け暮れていたところ、親の知人であった及川のもとに預けられる。及川の運転手として見習いを続けているが、盃をもらい城石組の正式な構成員となることを望んでいる。

 

 

 

【須藤会】

群馬に拠点を置く暴力団。城石組の縄張りを奪おうと画策している。

 

山之内昇司(木下ほうか)

50歳。須藤会若頭。早稲田大学商学部卒。

 

真壁彰(渋川清彦)

40歳。須藤会若頭補佐。柔道三段。一卵性双生児。

 

真壁優(渋川清彦) 

40歳。須藤会若頭補佐。剣道三段。一卵性双生児。

 

 

 

【窪田会】

城石組の窪田想を中心とした不良グループ。

 

工藤勇太(駒木根隆介)

28歳。自動車修理工。窪田想の幼なじみ。ヤクザの見習いをしている窪田に羨望の念を抱いている。別れた妻との間に子供が二人いる。

 

萩野晋平(高杉真宙

19歳。ヤンキー。窪田の後輩。 

 

 

【カップル】

行田のアパートで暮らすカップル。

 

水田譲治(満島真之介

30歳。上尾の警備会社社員。精神を病んだ彼女と同棲、結婚を考えている。 

 

橋本久美山田真歩

28歳。元看護師。鬱病を患い、自宅で療養している。

 

山岡さん(黒田大輔

49歳。水田と同じ警備会社社員。親身に相談に乗ってくれている。

 

 

【工藤姉弟

母親からネグレクトを受けている小学生の姉弟

 

工藤紗綾(福田美姫)

11歳。家に帰らなくなった母親の代わりに弟の面倒を見ている。

 

工藤焚摩(加藤憲史郎

10歳。「闇の森」でUFOを呼ぶことによる救済に密かな希望を抱いている。

 

工藤麻美子(本田翼)

28歳。新たな恋人ができたことを機に、子供を置いて家を出た。

 

 

 

【殺し屋】

須藤会によって東京から招かれた五人組。

 

佐藤くん(山口一郎:サカナクション

無口。

 

鈴木くん(岩寺基晴サカナクション

しゃべらない。

 

高橋さん(草刈愛美サカナクション

しゃべらない。

 

田中さん(岡崎英美サカナクション

しゃべらない。

 

伊藤くん(江島啓一サカナクション

しゃべらない。まばたきもしない。

 

 

 

【闇の森公園】

秩父山中にあると言われている地図に載っていない謎の敷地。廃墟が点在しており、心霊スポットとしても知られている。建ち並ぶ建造物の内部にはトイレがなかったり、二階へと続く階段がないなどの不思議な点が多いこと、またその近辺で謎の発光体がたびたび目撃されていることなどから「UFO基地」なのではないかとの噂もある。モデルとなったのは心霊スポットの『山の牧場』。

 

 

 日本一気温の高い地獄

 鬱蒼とした木々の輪郭がぼんやりと浮かびあがる月夜。画面中央には文字が映し出される。

 

【これは実話である。】

 

聞こえてくるのは誰かの鼻歌。そのメロディは玉置浩二の『田園』だ。バスルームと思しきタイル張りの部屋で、真っ赤な肉魂を解体する中年の男女(ダンカン&浅野温子。顔を見合わせ微笑み合うふたり。そこに一人の男(アンジャッシュ児島)が現れる。

 

「コーヒーどうぞ」

 

『田園』のイントロ鳴り響く中、血に塗れた状態でコーヒーブレイクをする三人の姿。彼らの日常をモンタージュで見せていく。爬虫類専門店で接客する姿。多くの客を騙し、トラブルになった者は殺害。「闇の森公園」と呼ばれる廃墟にてその死体を処分する。翌日、店で振りまく笑顔に変化はない。そのモラルなきバイタリティ。彼らはまた新たに一人の男を殺害した。それは城石組の若頭(花山司)だった。 

 

この殺人事件をきっかけに、物語は動き始める。行方不明になった若頭を探して城石組が動き出し、混乱状態にある城石組のシノギを狙う須藤会も暗躍を始める。その不穏な動きを嗅ぎつけた埼玉県警も捜査に乗り出す。

 

捜査第一課に配属されたばかりの渡部ふみ(荒木優子)は、過去の捜査資料に目を通していた。彼女はここ数年の間に県内で起きた数々の失踪事件に、ある男の影があることに気づいた。上司である新井康夫(安田顕に相談したところ、新井は幼いころからその男を知っていると話す。街一番のホラ吹きだったその男は、虚栄心の塊で、息を吐くように嘘をついた。高校には進学せず地元の寿司屋で働いていたが、その店はのちに火事で全焼。それ以降、この男の周囲には不穏な事件が度々見られるという。もちろん捜査の手は及んだが、どうしても逮捕の決め手となる物的証拠が見つからない。

 

死体が見つからないのだ。

 

そこに業を煮やしているのは警察だけではなかった。以前から若頭と親交のあった星野に目をつけた城石組の村田眞一(青木崇高は、こちらの追求をのらりくらりと交わしていく星野に怒りをつのらせ、次第に過激な行動へと乗り出していく。かくして地獄の扉が開かれるのだった。

 

 

 メインである爬虫類店をめぐる物語は、かの有名な埼玉愛犬家殺人事件をモデルとしている。園子温監督の手によって映画化もされたあの陰惨極まりない事件だ。

 

 

しかし本ドラマの第1話においては、事件の詳しい経緯は描かれない。知名度ある事件がモデルであり、でんでんの怪演や過激な描写から話題を呼んだ映画などを考慮したうえでの判断かもしれない。しかしなにより、「事件はこれまでも、そしてこれからもこの地で起こり続ける」という視点を視聴者に植え付けるため、第1話で渦中に叩き込む狙いが感じられる。不穏で軽薄な茫漠がすべてを包み込んでいる。

 

 

 脇を固める市井の人々

 

どこまでも広がる畑と建ち並ぶ鉄塔。閑散とした国道沿いにぽつんと現れる、場違いな外観のラブホテル。

 

この物語は殺人鬼とヤクザの揉め事に終始しない。その地に住むあらゆる人間が混沌の一員として事件に絡め取られていく。

 

 

第一話の中盤にて、城石組の窪田がATMに入金するためコンビニに立ち寄る場面が出てくる。その際に漫画雑誌を立ち読みしている小学生の男の子が、のちの第二話以降も登場する少年・工藤焚摩(加藤憲史郎だ。彼はゴミだらけのアパートで、ふたつ上の姉・工藤紗綾(福田美姫)と二人だけで生活している。母親は新しい恋人の元へ出かけたきり帰ってこない。そんな彼らが夜な夜な耽るのは「闇の森公園」の噂話だった。

 

 

城石組で運転手を務める青年・窪田想(池松壮亮には地元の不良仲間がいる。先輩である工藤勇太(駒木根隆介)は、首元まで覗くタトゥーが印象的であると同時にどこか憎めない雰囲気をまとう。彼は歳下でありながら城石組で働く窪田に憧憬と嫉妬の入り混じった複雑な思いを抱く。物語中盤において、窪田が盃を交わすことで正式に城石組の組員となった際、全国チェーンの居酒屋でささやかな祝賀パーティを催すその哀愁。泥酔した彼らは、かつての自由な日々に思いを馳せる。真夜中、あてのないドライブを続ける工藤は、一人道を歩く女性に目をつける。

 

 

上尾にある警備会社で働く水田譲治(満島真之介は、行田市内の安アパートで橋本久美山田真歩と同棲していた。橋本久美はもともと看護師をしていたが、鬱を患い退職。現在は自宅で療養生活を送っている。安い月給で生活も苦しかったが、水田は近いうちに彼女と籍を入れようと考え、職場の先輩・山岡(黒田大輔に相談していた。そんなある日、仕事で疲弊していた水田は今後への不安を吐露する橋本と言い合いになってしまい、不眠気味の彼女に背を向け、先に就寝する。

翌朝水田が目覚めると、部屋に橋本の姿はなかった。

 

 

ハイエースの車内でタバコを吸う工藤たち。後部シートには顔を腫らした橋本の亡骸が横たわっている。外で電話をかけていた窪田がスライドドアを開け工藤に言う。

 

「死体消せる人間を知ってる」

 

窪田は、現在自らも若頭失踪の件で追求を続けている爬虫類専門店、Exotic Pleasureに向かうのだった。

 

 

そしてオカルト

 

※以下、終盤の展開に関するネタバレあり

 

 

混乱の中にある城石組を潰そうと須藤会が乗り出す。彼らは東京から殺し屋(サカナクションを招き、城石組に差し向けるのだった。一方の城石組も人員と武器を増強させ、須藤会との抗争と同時進行で星野夫婦の殺害も決定する。

 

そんななか、密かに死体の処理を依頼していた窪田(池松壮亮星野(ダンカン)から二百万円を要求される。しかし星野殺害が決定した今、その二百万円を用意する必要はない。しかし窪田は二百万円を工面するよう工藤(駒木根隆介)らに伝える。その金を自らの上納金に充てるつもりだった。

 

失踪した彼女の捜索を続ける水田(満島真之介は、山岡(黒田大輔の力も借り、他の部署から複数の映像を入手する。失踪当日に近くを走っていた車や人影をくまなく調べる。やがて生活安全課の刑事から伝えられた情報などから、窪田会の関与を知るのだった。

 

際限のない暴力は加速していく。物語は佳境を迎える。

 

命の危機を察知し逃亡を企てた星野夫婦だったが、その直前に城石組に拉致される。村田(青木崇高によって拷問される星野(ダンカン)。妻の愛子(浅野温子がすんでのところで遺体の在り処をほのめかしたことにより、「闇の森公園」まで案内するよう命じられる。

 

そんな村田たちの後をつける一台の車。その車内には須藤組の双子(渋川清彦:二役)と若い衆が乗っていた。双子は殺し屋に連絡を入れる。殺し屋たちはすでに「闇の森公園」で待機していた。

 

復讐の鬼と化した水田(満島真之介工藤(駒木根隆介)の働く板金工場にて彼を拷問する。この場面は、星野の拷問シーンとカットバックされる。暴力によってそれぞれの行先が開かれる、おぞましくも目の離せない場面となっている。あの日なにがあったか、橋本久美がいまどこにいるのかを吐き出させた水田は、工藤にガソリンをかけ火を放った。

 

捜査第一課の渡部ふみ(荒木優子)新井康夫(安田顕は、斉藤常信(アンジャッシュ児島)失踪の件で話を聞くため、星野夫婦の自宅を訪ねた。しかしそこに星野夫婦の姿はなく、渡部は捜査第四課の後藤太郎(山内智充)に連絡を入れる。

 

 

すべてが「闇の森公園」に引き寄せられていく。

 

 

「闇の森公園」内にある廃墟で待ち構えていた殺し屋の襲撃により、すべての火蓋は切って落とされる。反撃に追われる城石組の隙を突いて逃走を図る星野夫婦。結束バンドによって互いに結び付けられているため、その姿は運動会の二人三脚さながらだ。この夫婦がこれまでもこうしてお互い支えあいながら生きてきたことが感じられる。どこまでも軽薄で冷酷な二人だが、夫は妻を、妻は夫を確かに必要としている。

 

そこに現れる復讐鬼・水田。板金工場から拝借してきたと思しき工具と、仕事で使っている特殊警棒を手に狙うは城石組の窪田想だ。

 

廃墟にはもうふたつ小さな影がある。工藤姉弟だ。UFOの噂を信じ、道無き獣道を歩いてのぼってきたのだ。彼らは廃墟の二階から、目下で繰り広げられる殺し合いを眺めていた。

 

そしてあたりは突然まばゆい光に包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

木々に囲まれ四角いキャンパスさながらの空にはまばゆい光を放つなにかが浮かんでいた。その尋常じゃない光量にあてられ、誰もが動きを止める。

 

腹を撃たれ息も絶え絶えに空を見上げる村田。

 

殺戮の限りを尽くしていた殺し屋たちすらその目に困惑の色を浮かべている。

 

須藤組の真壁彰は、顔を撃たれて動かなくなった弟の手を握りながら光に目を細めた。

 

混乱に乗じて逃走を図っていた窪田想は、後方に広がる光に目を奪われ滑落。全身の骨を折り、茂みの中に消えてしまう。

 

誰もが空を見上げる中、水田は地面に落ちていた切れかけのヘアバンドを見つける。それは橋本久美のものだった。

 

工藤紗綾と焚摩も空を見上げている。その表情からは、彼らの心情がはっきりとは読み取れない。その光は彼らの求めていた希望なのだろうか。

 

正体不明の発光体は、「闇の森公園」に向かう県警のパトカーからも見えていた。山の中腹がまばゆく光を放っている。渡部ふみは心もとない表情でその光を見つめる。

星野夫婦は、廃墟の壁にもたれながら光りに照らされた互いの顔を見る。

 

「愛してるよ」

 

「当然でしょ」

 

日本犯罪史上類を見ない大事件は、こうして幕を閉じた。

 

 

呪われた地

全10話をイッキ観した僕は衝撃で動けなくなった。最終話で「光」と対面した登場人物さながらだ。 人々の思惑など一切構わない、そんな抗いようのない力が有象無象を飲み込むかのようなあの展開に、僕はこの世界の持つ魔力のようなものを感じた。

 

最終話のエンドロールあとについている映像も印象深い。そこでは失踪したと思われていた斉藤(アンジャッシュ児島)がバスタ新宿の待合室に座っている。隣りに座る外国人のスマホに映し出される事件のニュースを横目に、時計を確認する斉藤。彼の乗るバスの行き先は秋田。そこでドラマは完全に終了する。しかしどうしてここまで不穏な余韻が僕を掴んで離さないのだろう。おそらく彼の乗ったバスの行き先がどこを示していようとも、同じような胸騒ぎを覚えたかもしれない。きっとまたどこかで凄惨な事件が起こる。というよりも、きっといまも起こり続けているのだ。我々の欲望や、それに応じた知略がどれだけめぐらされようと、そんなものなどまったく通用しない強大な摂理が待ち受けているのだ。

 

いまも世界の何処かで『FARGO』は誕生し続けている。空回りする我々の絶望を飲み込みながら、その茫漠が永遠に膨張し続ける様をこのドラマは描いている。

 

 

 

 

 

 

 あわせて読みたい過去記事 ↓

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彼女がオリTに着替えたら

 
 
かねてからの約束だった初デートの日、待ち合わせ場所である東武東上線成増駅に現れた彼女は真っ白な無地Tシャツを着ていた。
違った。
無地じゃなった。
 
 
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「それなに?」

 
「これ?」
 
「うん」
 
「もっとよく見ていいよ」
 
僕は眉根を寄せながら腰を折って顔を近づける。彼女の胸元に。なんてところをまじまじ見つめているのだ。すかさず顔を引いた。
 
「あ、ごめん」
 
「なにが?」
 
「いや、別に」
 
「よく見てよ」
 
「うん……」
 
「わかる?」
 
「黄色い……なんだろう」
 
「もっと見て」
 
「んん……?」
 
「わかった?」
 
「ええっと……」
 
彼女は笑みをたたえながら、悪戯っぽく目を細めて言った。
 
「マンゴー」
 
「え?」
 
「冷たくて美味しいマンゴー」
 
 
 
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実家から送られてきたマンゴーをモデルにしてTシャツをつくりました。
 
その他にも 
 

「冷たくて美味しいマンゴー(よそ行き)」

 
 
 
 

「冷たくて美味しいマンゴー(party time)」

 
 
 
 などをご用意しております。
 
これらを身につけ、実家に帰省したり、ナイトプールに行ってはいかがでしょうか。


 

 

 
 

我が家にハンドスピナーがやってきました

 

みさなんこんにちは(*^^*)v

先日迎えた誕生日に、ハンドスピナーをいただきました。

 

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巷で話題になっているのを知りつつも、なかなか手が出せなかった代物。人からいただいたことで、まっさらな気持ちで向き合えそうです。

 

それでは早速、ハンドスピナーと言ったらアレ!のアレを試してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンドスピナーで遊んでみよう!

 

それではさっそく回転させてみたいと思います。

 

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それ! 

 

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スゲー!

 

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ワハハ!

 

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……ん?

 

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ハンドスピナーを回していると、雑念が消えゆく音が聞こえます。注意散漫で集中力が必要なときほど「あの海外ドラマの1話を監督してたの誰だっけ」みたいなことを考えネットを開くも「何検索しようとしてたっけ?」となるような僕の蜘蛛の巣のように織りなす思考を少しずつ晴らしていくハンドスピナー。持続する回転と風を切る音。川のせせらぎのような風情すら感じる人もいるかもしれません。

 

 

ハンドスピナーとは?

 

ハンドスピナーについてなにも知らなかったので、ハンドスピナーを回しながら調べてみました。

もともとは90年代前半に、アメリカ在住の女性が無筋力症などに罹っている子どもと遊ぶために開発した玩具だそうです。その特許が放棄されたのをきっかけにあらゆるメーカーによって生産され大ブーム。いまに至るとのことでした。

 

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世界はそれを愛と呼ぶのです。

 

 

 

ハンドスピナーで人生を潤わせよう!

 

ハンドスピナーを「ただ回すだけのもの」と見なすのは早計です。

指先を使う作業は脳に良いとあちこちで言われていますが、ハンドスピナーはまさに指を使った作業であり、かつ夢中になれるという点でおそらく脳にとてもいいのではないでしょうか。とてもいいのだと信じてみましょう。すると、とてもいい気がしてきます。人生が瑞々しく感じられませんか?(みなさんの人生が潤っていないものと前提しているわけではありません)

 

それでも刺激が足りないんじゃないか、と思うあなたにはひとつ提案があります。利き手とは逆の手でハンドスピナーを操ってみてください。するとどうでしょう。普段意識して使っていない手に集中することで、脳が喜んでいませんか?喜んでいるのだと信じてみましょう。すると、喜んでいる気がしてきます。

 

ハンドスピナー回してみれば、文明開化の音がする。

 

 

ハンドスピナーファイティングメソッド

 

僕は先日、タクティカルペンを紹介ました。

 

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 記事の中でも触れていますが、タクティカルペンは護身具兼文房具とはいえ、軽犯罪法に引っかかる恐れのある代物です。よって普段から外で持ち歩くことはお勧めできません。

 

しかし、ハンドスピナーは自由に持ち運べます。アメリカでは、授業中にハンドスピナーで遊ぶ生徒が増えたため、持込を禁止にした学校も出たほどです。

 

もしもそんなハンドスピナーが、いざというときに役立つとしたら……?

 

 

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もちろん拳は無傷です。

このように、ハンドスピナーは護身具としても大変役立つアイテムなのではないでしょうか。

 

 

ハンドスピナーとのこれから

ということでシンプルでいて奥深いハンドスピナーの世界を覗いてみました。これを手に入れてからというもの、僕は朝目覚めると真っ先にハンドスピナーをスピンさせています。二度寝防止のためです。まだ三日目なので効果を実証した形にはならないかもしれませんが、効果があると信じてみましょう。すると、効果があるような気がしてきます。

しかしはっきり言って、効果だのなんだのどうでもいいのです。なによりもこの回転が生活に彩りを与えてくれたことは確かなのです。これからも手持ち無沙汰なとき、注意が散漫なときは、ハンドスピナーに余分な雑念を預けながら、物思いに耽たりするのでしょう。僕が今回紹介したハンドスピナーは雑貨屋で290円で売られていたものですが、値段が上がればそれに比例して回転の心地よさも向上するのかもしれません。色々ためしてみるのもいいかもしれませんね。

 

それではみなさん

 

ごきげんよう

 

 

 

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自宅鑑賞映画(2017年7月編)

 

 

sakamoto-the-barbarian.hatenablog.com

 

 

 

『コーヒーをめぐる冒険』(7/1)

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Netflixで鑑賞。外が土砂降りの雨なのでコーヒーを飲みながら。予備知識ゼロ。とてもよかった。親に内緒で大学中退した二ートが自分の違和感と向き合うまでの話。出てくる人とのちょっとしたやりとりが沁みる。売人の寂しそうなお婆ちゃんとのやりとりが特に好き。

 

 

 

『ワタシが私を見つけるまで』(7/2)

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Netflixで鑑賞。現代っぽい物語だな、とは思いつつも、そこまでのりきれず。タイミングの問題かもしれません。それでも今作に出てくるニューヨークはめちゃくちゃ素敵。OPのテイラー・スウィフトもあがる。主役のダコタ・ジョンソン、なんかみたことあるなと思っていたら『フィフティ・シェイズ・オブ』シリーズの主人公でした。ちょっとイラッとくるカマトトヒロインがたまらないですね。でかい発見として「絵文字」って英語でも「emoji」ってところ。

 

 

 

ミュータント・タートルズ:影<シャドウズ>』(7/14)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。全体的に面白いけど妙に長い!ビーバップとロックステディのコンビがまた最高なんです。敵の目的が終始どうでもいいのもポイントですね。

 

 

 

ラブリーボーン』(7/17)

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Netflixで鑑賞。話としてはとても悲しく割り切りがたいものなんだけど(金庫のスローモーション空撮も悲しすぎる)、ものすごく陰惨だからこそ、天国の風景やスージーちゃんのモノローグがズシンと胸にくる。隣のサイコパスものとしてもおぞましくて、サイコパスの辿る顛末のひどく冷たい感じも忘れられない。ちなみに途中、モールの写真屋さんでカメラを覗いているおじさんはピーター・ジャクソン監督本人でしょうか?

 

 

 

キング・コング』(7/17)

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Netflixで鑑賞。二本連続ピーター・ジャクソン映画。三時間オーバーなのでなかなか手が伸びなかった作品だけど、前半の島に行くまでのシーンも楽しかったし、島についてからも楽しい。こっちはモノホンゴリラ感全開のフェティッシュキングコング。かわいい。特に公園でのアイススケーティング場面ではうっとりしてしまった。個人的には『キングコング:髑髏島の巨神』の方が好きなんだけど、とってもロマンティックだよね。

 

 

 

ジェイソン・ボーン』(7/21)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。去年劇場公開時から気にはなっていたけど、絶対近いうちに配信されると信じていたので満を持して。ジェイソン・ボーンが早足で非常階段を下りているシーンを見るだけで、シリーズ最新作を観てるなあと実感。ヴァンサン・カッセル演じる暴走系暗殺者とのラスベガスでのチェイスシーンが最高。僕はボーンの格闘術と車を乱暴に扱う点が本当に好きなんだなというしょぼい自己覚知を得た。ただし、空いた期間と薄れた記憶という距離感が功を奏した感じはある。でもボーンというキャラクターがこういうやつで、こう進むのかってことに関しては、僕はけっこう嫌いじゃないぜ。

 

 

 

『セトウツミ』(7/23)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。菅田将暉池松壮亮という個人的二大巨悪の戯れを、いくら1時間15分とはいえ耐えきれるのか、と思いつつ、それでも気になって鑑賞。そもそものコンセプト(男子二人のゆるい掛け合い、という体なのに狙いにいっている態度を隠す様子もない)が好きじゃないやつなので、わざわざ当たりに行くのは無粋だと承知していますが、菅田将暉はやっぱり上手い。そして中条あやみ。関西弁がネイティブなだけあって、ナチュラルでいてとんでもなく可愛い。池松壮亮は、不利っちゃ不利なんだけど、結構頑張っていたと思います。でもやっぱ絶妙な間でいまひとつ敵わない感じが残る。

 

 

 

『39 刑法第三十九条』(7/27)

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 Netflixで鑑賞。いやあ面白かった。囁いたり言いよどんだり言葉を濁したりする俳優陣の演技、途切れる音、横移動で影に入ることでの場面転換など演出によって画面に満ちる息苦しさ。この世界のいびつさ。そして女児の遺体の言いようのない禍々しさ。「実は◯◯だった」という話が大好きなので、この作品も途中からぐっとのめり込んで鑑賞した。

 

 

 

ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(7/29)

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Amazonプライムビデオで鑑賞。リブートでありダークユニバース第一作目である『ザ・マミー』を観てきて「いやいや……」となったことから再鑑賞。冒険活劇やってて最高に楽しいですね。やたら主人公が二丁拳銃で暴れまわるなど、インディー・ジョーンズミーツジョン・ウーって感じがまた心地いい。あとイムホテップ側のドラマにも感情がのれて、そこもまたいい。

 

 

 

ラストスタンド』(7/30)

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Netflixで鑑賞。去年から誕生日に鑑賞するのはこの映画だと決めていて、今年も実現できました。やっぱり最高。今回の気付きとしては、ラストでシュワちゃんが乗り回す車がハイブリットカーな点です。あと初の吹替版鑑賞だったのだけど、玄田哲章大塚芳忠立木文彦と豪華でそこもまたいいですね。

 

 

以上、10本!

 

 

 

我が家にタクティカルペンがやってきました

 

こんにちは(*^^*)v!

 

早速ですが、誕生日プレゼントとしてS&W社タクティカルペンをいただきました。

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やったー!

 
ずっと欲しかったので、とても嬉しいです!  
 
 

タクティカルペンとは 

 
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S&W社といえばリボルバーなどで有名な銃器メーカーです。『ダーティハリー』に登場した44マグナム・M29もS&W社の製品ですね。そんなS&W社がつくったタクティカルペンですが、最近でいうと漫画『闇金ウシジマくん』にも登場したことで知られる護身用のペンです。
 
 
護身用とはいえ、ペンはペンです。蓋はかなり固いですが、書き心地も良いうえにインクの取り換えも行えます。
 
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これなら「手に入れたはいいが敵がいない」と焦るひつようもありません。敵を探す生き方なんて疲れますもんね。  
 
 
 

その威力

 
とはいえ、自分が所有しているこのペンが一体どれほどの威力を有したものなのか、僕には知る責任があると思います。冗談で人に突き立てたところ即死した、などが起こってからでは後の祭り。覆水盆に返らず。後悔先に立たず。先人が口を酸っぱくしてまで伝えようとしたことを忘れてはなりません。耳にタコができようとも折に触れて思い返さなければならないことはある。
 
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フルメタルジャケットさながらの鋭利さ。硬度もかなりのものです。日本にいるとどうしても「銃器メーカー」という概念がいまいち掴みづらいところがありますが、人を殺傷する製品を製造する会社なのです。そう思うと、浮かれた心に冷や水がかけられたような気持ちになります。 
 
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握ってみます。伝わる硬質な肌触り。これはかなり凶暴な代物。 ということで、生き物以外に使用してみたいと思います。 
 
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  部屋の中を探し回ったところ、先日実家から送られてきたマンゴーの箱を見つけました。しかし心は浮きません。まだこの箱に母の愛が残っているように感じられたからです。我が家きってのバカ息子が誕生日を迎えるとのことで送られてきた冷たくて美味しいマンゴー。それを梱包していたこの箱をタクティカルペンで突くことは、僕にはできませんでした。もっと心的距離のあるものが必要です。 
 
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 去年の12月にAmazonでなにかを購入した際に商品を梱包していたダンボールを発見。これなら思い入れも薄く、今回の実験にピッタリです。 せっかくなので、タクティカルペンのペンとしての側面もフューチャーしたいと思います。無地のダンボールではまだいまいち気が進みません。そこで、タクティカルペンを使って個人的に嫌いなものを書き込んでいきます。
 
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 ダンボールなのでペン先が沈みがちではありますが、書き心地は悪くありません。思わず筆が走ります。 
 
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 完成しました。
 
プレゼントをいただけた喜びからか機嫌が良かったため、数はこの程度に収まりました。毎日こうありたいものです。  それでは早速試してみます。 
 
 
 
 
 
 喰らえッ!
 
 
 
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 突き立つタクティカルペン。 いとも容易く耳なし芳一ライクなダンボールを貫きました。 
 
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 ちょうど「昭和を生きてるジジイ」と「UV中毒営業マン」を同時に仕留めるような形で風穴が空いています。
 
その破壊力はもはや疑いようもありません。  
 
 
 

 タクティカルペンとのこれから

 
ちなみにタクティカルペン、護身具だしペンでもあることから「持ち歩いても違法ではない」とのイメージを持たれがちですが、外で携帯することは軽犯罪法には引っかかるそうです。「大いなる力には、大いなる責任が伴う」 とはベンおじさんの弁ですが、タクティカルペンとて例外ではないということです。今回は比較的柔らかいダンボールで試しましたが、その気になればペットボトルも容易に貫通するほどの代物なので、あくまで自室で楽しむコレクションのひとつとして大事に使っていきたいと思います。 
 
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うん、なかなか悪くないですね(*^^*)!
 
ちなみにもうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、本記事の禁止ワードは「ペンは剣よりも強し」でした。
 
それでは皆さんの健やかなる日々を願いまして……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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今度は後処理!/『ジョン・ウィック:チャプター2』

 

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ジョン・ウィック:チャプター2』を観た。キアヌ・リーヴス柔術ベースの格闘術とコンバットシューティングを組み合わせた画期的なアクションを披露して話題を呼んだ殺し屋映画の続編。キアヌ、殺し屋、銃、格闘術、復讐と、個人的に好きな要素だらけだったからこそ、チラつく鈍臭さをスルーできなかった映画でもあった。 
 
 
 
今作のオープニング、殺し屋ジョン・ウィックは売り飛ばされた愛車を取り戻すべく犯罪組織に殴り込みをかける。そこでは悪役俳優ピーター・ストーメアが部下に言う。
 
「あれが誰の車が知ってるのか。ジョン・ウィックだぞ……やつがくる」
 
敵はもうビビっている。今作は2作目なので、続編としての掴みでいえばそれもありだとは思うけど、『ジョン・ウィック』シリーズに関して言えば1作目からすでにこんな感じだった。「あの伝説の……」という前提がみんなの中に共有されているところから物語が始まるのだ。ジョン・ウィックについて語るとき、人々は彼をあらゆるものに例える。ブギーマン、死神……。前作でも僕はこの時間が苦手だった。なぜなら何回も出てくるからだ。1作目の最初の1回まではワクワクできても、頻出するとガスがたまってくる。観客が勝手に思っているぶんには全然良いのに、劇中のキャラまでもが念を押してくるので、その間話が停滞して見えてくる。
 
この「ジョン・ウィック一目置かれすぎ問題」は、ジョン・ウィックを演じている愛され俳優キアヌを前提としたメタ的な要素なのはわかる。わかるけど、このくどさじゃキアヌの押し売り、ずっと話しかけてくる服屋の店員と同じだ。欲しくても一旦店を出たくなってしまう。
 
またストーリーとしても今作は「復讐」ではなく過去を清算する話なので、興味の持続も弱まった気がしないでもない。アクションもクラヴ・マガのような手数の多いものではなく柔術ベースなので取っ組み合いからの投げ、その一連の流れを長回しや引きの画で撮っているため、後半になるとやや鈍重さの方が前に出てきて失速感も否めなくなってくるし……
 
 
 
それでもキアヌはやっぱり良いのです。

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鍛錬を積んだ柔術や、実弾でトレーニングした銃の扱いは、とはいえ相変わらずカッコいい。前作では基本装備がアサルトライフルにハンドガンだったが、今回はそこにセミオートショットガンが加わっており、シームレスな動きからガツンと重い一撃が飛び出す、そのテンポが超気持ちいいのだ。弾詰まりを直し、排莢口からチャンバー内に直接散弾を装填して撃つ手捌きもちゃんと決まっていて惚れぼれする。
 
それに何度も出てくるマガジンチェンジの場面。銃を握ったまま手首をねじるその勢いで空のマガジンを脇に飛ばしたり、リロードのたびにキンバー1911のスライドをちょっとだけ後退させチャンバー内を確認するなど、実銃を扱う際にやるであろうマジっぽい動作をキチンと見せてくれることで殺しの説得力が増す。思えばチャンバー内のチェックなんかはデビッド・エアー監督作『フェイク・シティ』でもやっていたので、あの頃からすでにキアヌの銃捌きは磨かれていたのかもしれません。いや、『ハート・ブルー』のころかも。とにかくキアヌはガンアクションが上手いのだ。
 
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その他にも個人的に印象に残ったのが、コモン演じる殺し屋と雑踏の中でサイレンサー付きの拳銃でプシュプシュ撃ち合うシーン。人混みの中、周囲に気づかれないように澄まし顔でスタスタ歩きながら撃ち合うふたりの姿はあまりにもギャグっぽくて笑ってしまった。海外の映画館で鑑賞した弟に聞いてみたところ、そのシーンで観客はみんな爆笑していたらしい。それにキアヌとコモンが戦うと言えば、ここでもやはり『フェイク・シティ』が想起される。その他にも『マトリックス』シリーズで共演したローレンス・フィッシュバーンも出演しているので、キアヌのフィルモグラフィーに並ぶ作品群へのオマージュ的キャスティングなのかもしれない。
 

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後半に出てくる『燃えよドラゴン』オマージュと思しき鏡間でのアクションもハッとさせられる。アクションというのは一手一手ロジックの積み重ねだと思って見ているので、戦う2人の動きが鏡によって反対側からも確認でき、一方向からしか見ることができないという視点の縛りが解かれ、とても充実していた。AVなどでもフェラチオシーンにおいて女優の顔を正面から撮りつつ、背後に置いた姿見鏡などでお尻も同時に収めてみせる画づくりがよくみられるが、僕はその構図が大好きだ。パンツを穿いたお尻が一番好きだからだ。
 

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今作のラストを観るかぎりでは続編もきっとあるのだと思います。展開を見るに、僕好みの話になっていきそうなところも期待が膨らむ。一方で、前作を共同監督したデヴィッド・リーチ監督によるシャーリーズ・セロン版『ジョン・ウィック』こと『アトミック・ブロンド』も公開を控えている。てっきりそっちもチャド監督だと思っていたけど、同じスタント出身監督としてどう色の違いを見せてくれるのか、滅茶苦茶楽しみ。
 
この『ジョン・ウィック』と『アトミック・ブロンド』を観たあとに『スウィート・ノベンバー』を観るのも感慨深いかもしれない。